4-2. 術前貯血式自己血のカリウム濃度変化の検討

長期保存や放射線照射後のMAP血や全血では保存期間に比例してカリウムが上昇するため, 急速輸血による不整脈や心停止などの合併症が報告されている. 今回我々は, 比較的に長期保存となりやすい術前貯血を行った自己血について貯血日数とカリウム濃度について検討した. 方法:整形外科手術, 心臓外科手術における術中自己血輸血時に三方活栓より検体を採取し, カリウム濃度を測定した. 結果:貯血日数に比例して, カリウム濃度は上昇した. 20mEq/Lを超える検体も数例みられた. 結語:日赤からの製剤においては, 長期貯血されたものは少ないが, 術前貯血式自己血輸血においては, 長期貯血となりやすいので急速...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1999, Vol.114 (2), p.116-116
Hauptverfasser: 倉田豊, 久賀太, 豊田茂芳, 佐竹司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:長期保存や放射線照射後のMAP血や全血では保存期間に比例してカリウムが上昇するため, 急速輸血による不整脈や心停止などの合併症が報告されている. 今回我々は, 比較的に長期保存となりやすい術前貯血を行った自己血について貯血日数とカリウム濃度について検討した. 方法:整形外科手術, 心臓外科手術における術中自己血輸血時に三方活栓より検体を採取し, カリウム濃度を測定した. 結果:貯血日数に比例して, カリウム濃度は上昇した. 20mEq/Lを超える検体も数例みられた. 結語:日赤からの製剤においては, 長期貯血されたものは少ないが, 術前貯血式自己血輸血においては, 長期貯血となりやすいので急速輸血には注意を要する.
ISSN:0375-9172