12. 非イオン性ヨード造影剤による遅発性薬疹の1例
代表例を症例提示し, 自験11例について検討した. 症例64歳男性. 2週間間隔でイオパミロン(R)を2回投与された. 2回目の夜から熱発し, 体幹, 四肢中枢に網状浮腫性紅斑, 粟粒大丘疹が出現した. パッチテスト陽性, 他造影剤の交差反応がみられた. 非イオン性ヨード造影剤による遅発性薬疹は一般に多形紅斑型, 播種状紅斑丘疹型またはその中間を示し, 発疹はとくに体幹部と四肢中枢に集中する. 未感作の場合, 体内にわずかに残存している造影剤に対し5日間程度で感作が成立し症状が出現, 既感作の場合, 数時間~翌日に発症するとされている. パッチテストは30~70%で陽性と報告され, 類似性の高...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 1999, Vol.114 (1), p.41-41 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 代表例を症例提示し, 自験11例について検討した. 症例64歳男性. 2週間間隔でイオパミロン(R)を2回投与された. 2回目の夜から熱発し, 体幹, 四肢中枢に網状浮腫性紅斑, 粟粒大丘疹が出現した. パッチテスト陽性, 他造影剤の交差反応がみられた. 非イオン性ヨード造影剤による遅発性薬疹は一般に多形紅斑型, 播種状紅斑丘疹型またはその中間を示し, 発疹はとくに体幹部と四肢中枢に集中する. 未感作の場合, 体内にわずかに残存している造影剤に対し5日間程度で感作が成立し症状が出現, 既感作の場合, 数時間~翌日に発症するとされている. パッチテストは30~70%で陽性と報告され, 類似性の高い他造影剤との交差反応が時に認められる. DLSTはおおむね陰性. 皮内反応で48, 72時間後に陽性を示す. 自験11例では, 発疹出現が造影剤投与後1日以内または5日目に多く, パッチテスト陰性でも皮内反応陽性になりうる, など過去の報告に一致していた. |
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ISSN: | 0375-9172 |