4. 最近行っている化学療法

胃癌に対する化学療法の標準的治療法はいまだ確立されておらず, その治療効果も依然として満足できるレベルには達していないが, いまのところ手術以外では, 唯一の延命を期待しうる治療手段である事実にも変わりはない. わが国では術後補助療法, 再発癌に対するsalvage療法を問わず診療科としては外科を中心として実施されることが多い. 診療科の特性を考えると外来で実施できる方法が望ましく, 従来よりMMC+経口5-FU系薬剤やMTX/5-FU交代療法などが一般的に試みられてきたが治療効果は不十分である. より奏効率の高い化学療法が確立できれば, 効果の不確実性から実施がみあわされていた患者にも延命を...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1999, Vol.114 (1), p.38-38
Hauptverfasser: 忠岡信彦, 一志公夫, 高村誠二, 猪又雄一, 柵山年和, 稲垣芳則, 高橋宣胖
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:胃癌に対する化学療法の標準的治療法はいまだ確立されておらず, その治療効果も依然として満足できるレベルには達していないが, いまのところ手術以外では, 唯一の延命を期待しうる治療手段である事実にも変わりはない. わが国では術後補助療法, 再発癌に対するsalvage療法を問わず診療科としては外科を中心として実施されることが多い. 診療科の特性を考えると外来で実施できる方法が望ましく, 従来よりMMC+経口5-FU系薬剤やMTX/5-FU交代療法などが一般的に試みられてきたが治療効果は不十分である. より奏効率の高い化学療法が確立できれば, 効果の不確実性から実施がみあわされていた患者にも延命を期待しうる治療の選択肢が与えられることになる. 今回は, 現在当科で行っている治療方法を紹介するとともに, 化学療法の問題点についても討議したい.
ISSN:0375-9172