5-2. 眼科で発見された脳内疾患
脳内疾患の治療は主として脳神経外科または神経内科において行われるが, その発見に患者の眼科的主訴が契機になることも少なくない. そこで今回我々は実際に眼科で発見された脳内疾患について調査をしたので, 若干の検討を加えて報告する. 対象は過去3年間に当眼科および近隣の眼科を受診し, 当院脳神経外科の紹介となった121例についてである. その結果は対象となった患者のうち53%に脳内疾患を認め, そのうちの23%は脳外科的治療を必要としていた. そして, 最も多い眼科的主訴は視力障害で23%を占めていた. 眼科的他覚所見では視野異常が21%, 眼球運動障害が16%であった. しかし, 一方では患者の...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 1996, Vol.111 (4), p.563-563 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 脳内疾患の治療は主として脳神経外科または神経内科において行われるが, その発見に患者の眼科的主訴が契機になることも少なくない. そこで今回我々は実際に眼科で発見された脳内疾患について調査をしたので, 若干の検討を加えて報告する. 対象は過去3年間に当眼科および近隣の眼科を受診し, 当院脳神経外科の紹介となった121例についてである. その結果は対象となった患者のうち53%に脳内疾患を認め, そのうちの23%は脳外科的治療を必要としていた. そして, 最も多い眼科的主訴は視力障害で23%を占めていた. 眼科的他覚所見では視野異常が21%, 眼球運動障害が16%であった. しかし, 一方では患者の38%には眼科的他覚所見は認めておらず, 眼科医は脳内疾患の可能性を常に念頭において患者の診療に当たる必要があると思われた. |
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ISSN: | 0375-9172 |