ウシ副腎皮質初代培養細胞におけるコルチコイド産生に及ぼす温度の影響

「I. 緒言」発熱時には, 体温上昇による直接的, または内因性発熱物質を介して間接的に視床下部-下垂体-副腎皮質系が刺激され副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone:ACTH)の分泌が亢進し, 副腎皮質におけるコルチコイド産生(corticoidogenesis:CG)が促進される1)2). 一方, 低体温麻酔下では, 血中コルチゾールの上昇傾向が認められるとの報告がある3). 我々はウシ副腎皮質束状層遊離細胞および初代培養細胞を用いたin vitroの実験により, このような体温の高い状態, また逆に低い状態においても, ACTHがcyclic AMP(...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1996-07, Vol.111 (4), p.463-468
Hauptverfasser: 佐藤淳子, 小菅ナオ子, 村上稔, 甲斐郁代, 藤川英津子, 堀誠治, 中道昇, 川村将弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 緒言」発熱時には, 体温上昇による直接的, または内因性発熱物質を介して間接的に視床下部-下垂体-副腎皮質系が刺激され副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone:ACTH)の分泌が亢進し, 副腎皮質におけるコルチコイド産生(corticoidogenesis:CG)が促進される1)2). 一方, 低体温麻酔下では, 血中コルチゾールの上昇傾向が認められるとの報告がある3). 我々はウシ副腎皮質束状層遊離細胞および初代培養細胞を用いたin vitroの実験により, このような体温の高い状態, また逆に低い状態においても, ACTHがcyclic AMP(cAMP)産生, およびCa2+チャンネルの開口による細胞内Ca2+の増加を第一義的に促すとともに, 細胞内CG過程のさまざまな部位に多角的に作用し, CGを促進, 維持することを報告した4)-6).
ISSN:0375-9172