慈恵医大外科2の有志による阪神大震災医療ボランティア活動報告

「はじめに」 平成7年1月17日午前5時46分, 阪神地区を中心に最終的に5,000人以上もの死者を出したマグニチュード7.2の直下型大地震が起こった. この情報社会にありながら, 現状把握の遅れ, 緊急医療体制の遅れが多数の犠牲者を増やしたことは明白である. さらに結果的に, すべてにおいて全国のボランティアのサポートなくしては復興への橋渡しは不可能であったといっても過言ではない. 今後いつ何時どこでまたこのような大災害が起こらないとも限らない. われわれは, 今後そのような時に少しでも役にたつよう今回の経験の時間的経過による状況の変化および活動内容を反省点も含めて報告し, 医療ボランティア...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1995-11, Vol.110 (6), p.1017-1026
Hauptverfasser: 二村浩史, 高山澄夫, 柳澤暁, 志賀由章, 樫村弘隆, 黒田陽久, 高岡徹, 椎野豊, 佐藤慶一, 佐野芳史, 守屋祐介, 横田徳靖, 永田徹, 稲垣芳則, 青木照明, 長沼宏邦, 月館利治, 草野美穂子, 岩本公和, 景山浩次, 益子博, 樫村好夫, 久富冲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 平成7年1月17日午前5時46分, 阪神地区を中心に最終的に5,000人以上もの死者を出したマグニチュード7.2の直下型大地震が起こった. この情報社会にありながら, 現状把握の遅れ, 緊急医療体制の遅れが多数の犠牲者を増やしたことは明白である. さらに結果的に, すべてにおいて全国のボランティアのサポートなくしては復興への橋渡しは不可能であったといっても過言ではない. 今後いつ何時どこでまたこのような大災害が起こらないとも限らない. われわれは, 今後そのような時に少しでも役にたつよう今回の経験の時間的経過による状況の変化および活動内容を反省点も含めて報告し, 医療ボランティアのあり方について考察したので報告する. 「活動報告」 1. 活動前準備 震災3日目, マスコミで火災や救命救急に対する対応の遅れが報じられ, 死者の数も分刻みで増えていた. 医療面では日本赤十字(以後, 日赤と略)医療チームなどの地震直後からの活動が報じられるも, 現状把握困難のため, 日赤本社およびNHKに問い合わせてみた.
ISSN:0375-9172