1-1. 当院における羊水検査症例の検討

近年, 結婚年齢の高齢化に伴い, 高齢妊娠の割合の増加を認めている. また妊娠・分娩に関する情報の普及により, 本人および近親者に異常児の出産の既往のある場合や高齢出産に臨む場合出生前診断の要望も増加しており, 産科医にとっても異常児の早期発見は重要である. 対象は昭和63年1月より平成6年3月までの当院妊婦検診受診者のうち羊水検査希望者および異常の疑われる症例199例に羊水染色体分析を施行した. 分析を受けた妊婦の平均年齢は35.8歳, 羊水穿刺を施行した妊娠週数の平均は16.3週であった. 分析を受けた妊婦の数は年を追うごとに増加傾向を示した. 羊水分析の適応は高齢妊娠164例(82.4%...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1995, Vol.110 (2), p.314-314
Hauptverfasser: 厚川裕志, 篠崎英雄, 高倉聡, 北原慶幸, 窪谷健, 平間義昭, 神谷直樹, 安田允
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 結婚年齢の高齢化に伴い, 高齢妊娠の割合の増加を認めている. また妊娠・分娩に関する情報の普及により, 本人および近親者に異常児の出産の既往のある場合や高齢出産に臨む場合出生前診断の要望も増加しており, 産科医にとっても異常児の早期発見は重要である. 対象は昭和63年1月より平成6年3月までの当院妊婦検診受診者のうち羊水検査希望者および異常の疑われる症例199例に羊水染色体分析を施行した. 分析を受けた妊婦の平均年齢は35.8歳, 羊水穿刺を施行した妊娠週数の平均は16.3週であった. 分析を受けた妊婦の数は年を追うごとに増加傾向を示した. 羊水分析の適応は高齢妊娠164例(82.4%), 先天異常児出産歴23例(11.6%), 胎児異常の疑い9例1(4.5%), 近親者に染色体異常3例(1.5%)である. なお羊水穿刺によるFetal lossと思われるもの1例以外合併症は認めなかった. 染色体異常を認めた症例は11例(5.5%)であった. これらの症例について若干の知見を得たので考察を加え報告する.
ISSN:0375-9172