左腎血管性高血圧を伴ったLeriche症候群の1例
Leriche症候群は腹部大動脈から総腸骨動脈にかけて慢性的閉塞を来たす疾患で, 1949年Rene Leriche 1)により動脈炎による終末大動脈閉塞症候群として報告され, 近年我が国でも症例報告が増加している. 今回我々は左腎血管性高血圧を伴なったLeriche症候群の1例を経験したので報告する. 「症例」 〔患者〕56歳男性 〔主訴〕頭痛 高血圧 〔既往歴〕昭和35年虫垂切除術, 昭和46年8月以来慢性膵炎で入院を繰り返している. 〔家族歴〕特記すべきこと無し. 〔現病歴〕平成2年2月ごろから頭痛, 頭重感, 肩凝りがあり, 血圧自己測定で210/110mm/Hgと高かったため, 平成...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 1993-03, Vol.108 (2), p.267-273 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Leriche症候群は腹部大動脈から総腸骨動脈にかけて慢性的閉塞を来たす疾患で, 1949年Rene Leriche 1)により動脈炎による終末大動脈閉塞症候群として報告され, 近年我が国でも症例報告が増加している. 今回我々は左腎血管性高血圧を伴なったLeriche症候群の1例を経験したので報告する. 「症例」 〔患者〕56歳男性 〔主訴〕頭痛 高血圧 〔既往歴〕昭和35年虫垂切除術, 昭和46年8月以来慢性膵炎で入院を繰り返している. 〔家族歴〕特記すべきこと無し. 〔現病歴〕平成2年2月ごろから頭痛, 頭重感, 肩凝りがあり, 血圧自己測定で210/110mm/Hgと高かったため, 平成2年3月慈恵医大第1内科を受診した. なお下肢の易疲労性, 間欠跛行やインポテンスの訴えは無い. 来院後Ca拮抗剤やβ遮断剤を投与するも, 降圧効果が不十分であること, 血漿レニン活性が25ng/ml/hrと高値であり, さらに腹部に血管性雑音を聴取されるため, 精査目的で平成2年6月第1内科に入院となった. |
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ISSN: | 0375-9172 |