ウシ副腎皮質遊離細胞におけるコルチコイド産生に対するフルナリジン, およびシンナリジンの影響

【I. 緒言】 下垂体-副腎皮質連関において, 副腎皮質束状層細胞のコルチコイド産生は, 下垂体前葉から放出される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)により調節されている. そして, このACTHのセカンドメッセンジャーは, 一般的にはcyclic AMP(cAMP)であると考えられている1). また, ACTHのコルチコイド産生促進効果は細胞内へのCa2+流入と相関していることが報告されて以来, cAMPと同様にCa2+も重要な役割を演じていることが証明2)されている. すなわち, コルチコイド産生はACTHによる受容体依存性Ca2+チャンネル(receptor operated Ca2+ ch...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1992-09, Vol.107 (5), p.785-789
Hauptverfasser: 中道昇, 山田憲次, 高村光行, 大野裕治, 川村将弘, 近藤務, 新津彰良
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【I. 緒言】 下垂体-副腎皮質連関において, 副腎皮質束状層細胞のコルチコイド産生は, 下垂体前葉から放出される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)により調節されている. そして, このACTHのセカンドメッセンジャーは, 一般的にはcyclic AMP(cAMP)であると考えられている1). また, ACTHのコルチコイド産生促進効果は細胞内へのCa2+流入と相関していることが報告されて以来, cAMPと同様にCa2+も重要な役割を演じていることが証明2)されている. すなわち, コルチコイド産生はACTHによる受容体依存性Ca2+チャンネル(receptor operated Ca2+ channel:ROC)の開口による細胞内Ca2+, およびアデニル酸シクラーゼの活性化によるcAMPの増加により調節されていると考えられている. また, 電位依存性Ca2+チャンネル(voltage dependent Ca2+ channel:VDC)のコルチコイド産生への関与を述べている報告3)もある.
ISSN:0375-9172