心疾患患者の左心機能予備力評価のための運動負荷試験

「I. 緒言」 心疾患の早期診断・許容される社会活動の範囲の決定・使用薬剤の効果の判定などをおこなううえで, 運動負荷試験は欠くことのできない検査法とされてきた. 1929年, Master and Oppenheimerのtwo step testの報告1)以来, 多くの研究者によって負荷量や心電図判定基準についてのさまざまな発表がなされてきた2). 結局, 運動負荷は極限に近い負荷量であるsymptom-limittedの負荷が普及し, 1961年, Master自身もsingle two stepの2倍量の運動負荷であるdouble two step testを提唱3)4)したが, 今日...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1987-05, Vol.102 (3), p.809-824
Hauptverfasser: 三浦義太郎, 堀口正晴
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 緒言」 心疾患の早期診断・許容される社会活動の範囲の決定・使用薬剤の効果の判定などをおこなううえで, 運動負荷試験は欠くことのできない検査法とされてきた. 1929年, Master and Oppenheimerのtwo step testの報告1)以来, 多くの研究者によって負荷量や心電図判定基準についてのさまざまな発表がなされてきた2). 結局, 運動負荷は極限に近い負荷量であるsymptom-limittedの負荷が普及し, 1961年, Master自身もsingle two stepの2倍量の運動負荷であるdouble two step testを提唱3)4)したが, 今日でもこの考え方が運動負荷の根幹となり広く採用されているようである5)6). 一方, 自転車エルゴメーター負荷試験は, 負荷量が定量的に判定できることや心電図以外にも種々の検査を同時に施行し得ることなどから多く用いられているが, 負荷量に関しては現在もなお必ずしも一定しておらず, 多くの場合, 心電図や一般状態の監視など一定の中止基準を設定したうえでのsubmaximalないしmaximalな負荷量での報告が多いようである7)~10).
ISSN:0375-9172