ラット小腸細胞におけるhigh density lipoproteinの結合とcholesterol合成に関する研究

「I. 緒言」リポ蛋白代謝と動脈硬化との関連性は, 以前から注目され, 特に低比重リポ蛋白(low density lipoprotein(LDL))は, 動脈硬化の主要な促進因子となることが, 今日, 家族性高脂血症に関する臨床研究や, 疫学調査及び動物実験等, いずれによっても支持されている. 近年, GoldsteinとBrownら1)は, 細胞表面に存在するLDL receptorが, 血漿中のLDLの処理ならびに細胞内でのcholesterol(CH)の調節に働いている事実を発見するとともに, 家族性高CH血症の病因を明らかにした. 一方, Framingham Study2)を代表...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 1986, Vol.101 (1), p.73-86
Hauptverfasser: 加々美明彦, 永野允
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 緒言」リポ蛋白代謝と動脈硬化との関連性は, 以前から注目され, 特に低比重リポ蛋白(low density lipoprotein(LDL))は, 動脈硬化の主要な促進因子となることが, 今日, 家族性高脂血症に関する臨床研究や, 疫学調査及び動物実験等, いずれによっても支持されている. 近年, GoldsteinとBrownら1)は, 細胞表面に存在するLDL receptorが, 血漿中のLDLの処理ならびに細胞内でのcholesterol(CH)の調節に働いている事実を発見するとともに, 家族性高CH血症の病因を明らかにした. 一方, Framingham Study2)を代表とする数多くの疫学研究により, 虚血性心疾患の発生とhigh density lipoprotein(HDL)CHとの間に逆相関のあることが証明され, 血中HDLの低下が動脈硬化症の危険因子であることが明らかとなってきた.
ISSN:0375-9172