大動脈弓部全置換術において超低体温循環停止が術後腎機能に与える影響の検討
大動脈弓部全置換術(total arch replacement:TAR)施行時に循環停止を必要とするため、それに伴う術後腎機能低下が懸念される。2002年1月から2012年3月までのTAR 237症例を対象とし、retrospectiveにTARにおいて超低体温循環停止が術後腎機能に与える影響についてロジスティック回帰解析を行い、急性腎障害の評価をAcute Kidny Injury Network(AKIN)の基準を用いて術後クレアチニン(creatinin:Cr)と推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate:e-GFR)の変化率を算出し、循...
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Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2017, Vol.44(1), pp.14-18 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 大動脈弓部全置換術(total arch replacement:TAR)施行時に循環停止を必要とするため、それに伴う術後腎機能低下が懸念される。2002年1月から2012年3月までのTAR 237症例を対象とし、retrospectiveにTARにおいて超低体温循環停止が術後腎機能に与える影響についてロジスティック回帰解析を行い、急性腎障害の評価をAcute Kidny Injury Network(AKIN)の基準を用いて術後クレアチニン(creatinin:Cr)と推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate:e-GFR)の変化率を算出し、循環停止が術後の急性腎障害(acute kidny injury:AKI)に及ぼす影響を検討した。TARを施行した237例中、術後AKIは80症例(33.8%)で認めた。また、術前よりCr 1.5mg/dL以上の腎機能低下の患者は30例であり、術後AKIが18例(60%)に認めた。急性腎障害の発症は術前Cr値、術前e-GFR、人工心肺時間で有意差を認めたが、循環停止時間、最低直腸温で有意差はなかった。結果よりPAKI=1/[1+exp-{-0.394+(0.033*e-GFR)+(-0.005*CPB time)}]とAKIリスク発生率の計算式を作成し人工心肺時間の延長症例は術後腎機能障害のリスクが増大した。 |
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ISSN: | 0912-2664 1884-5452 |
DOI: | 10.7130/jject.44.14 |