プライミングにおけるボルベン(R)輸液6%の使用効果について

「要旨」人工心肺(cardiopulmonary bypass:CPB)中, 血液希釈などによる膠質浸透圧(colloid osmotic pressure:COP)の低下が, 術中・術後の間質浮腫を増大させ, 術後の酸素化能低下など, 様々な合併症の要因となる. 我々は, 充填液にボルベン(R)を使用した群(V群)とサヴィオゾール(R)を使用した群(S群)を対象とし, CPB中のCOP値の変化が術後の体液量や酸素化能および腎機能にどのような影響を及ぼすかを検討した. 検討内容は, CPB開始前から終了後におけるCOP値と総蛋白(total protein:TP)値を測定し, その推移を比較検...

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Veröffentlicht in:体外循環技術 2015-12, Vol.42 (4), p.418-423
Hauptverfasser: 西中巧, 笠野靖代, 上塚翼, 高宗伸次, 岩崎麻里絵, 江藤志保, 荒木康幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」人工心肺(cardiopulmonary bypass:CPB)中, 血液希釈などによる膠質浸透圧(colloid osmotic pressure:COP)の低下が, 術中・術後の間質浮腫を増大させ, 術後の酸素化能低下など, 様々な合併症の要因となる. 我々は, 充填液にボルベン(R)を使用した群(V群)とサヴィオゾール(R)を使用した群(S群)を対象とし, CPB中のCOP値の変化が術後の体液量や酸素化能および腎機能にどのような影響を及ぼすかを検討した. 検討内容は, CPB開始前から終了後におけるCOP値と総蛋白(total protein:TP)値を測定し, その推移を比較検討した. 結果, TP値の推移は両群間で有意差はなかったが, V群がS群よりCOP値の低下を防止することが可能であった. 酸素化能においては, 退室時の肺胞気動脈血酸素分圧較差がV群93.4±35.3mmHg, S群206.7±50.4mmHg(p
ISSN:0912-2664