簡便な問題解決技法を用いた人工心肺トラブル未然防止の試み
「要旨」 人工心肺に関する医療事故はいまだに散見される. 通常, 事故を未然防止するためには, 故障モード影響解析(failure modes and effects analysis : FMEA)や故障の木(フォルトツリー)解析(fault tree analysis : FTA)などの手法が考えられるが, これらの手法を実施するには, それ相応の事前学習が必要となる. そこで今回, 産業界で使用されている一般的な問題解決技法を使用し, 人工心肺の医療事故未然防止に使用できればと考え実施した. 今回使用した方法は発散法であるブレーンストーミングを利用し, 原因または対策案を導き出す. そし...
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Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2015-03, Vol.42 (1), p.55-58 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」 人工心肺に関する医療事故はいまだに散見される. 通常, 事故を未然防止するためには, 故障モード影響解析(failure modes and effects analysis : FMEA)や故障の木(フォルトツリー)解析(fault tree analysis : FTA)などの手法が考えられるが, これらの手法を実施するには, それ相応の事前学習が必要となる. そこで今回, 産業界で使用されている一般的な問題解決技法を使用し, 人工心肺の医療事故未然防止に使用できればと考え実施した. 今回使用した方法は発散法であるブレーンストーミングを利用し, 原因または対策案を導き出す. そして収束法である5段階評価による定量化を実施し原因または対策案の絞り込みを行う手法である. 医療事故の未然防止手法に, この発散法と収束法を利用したサイクルを何回か繰り返すことにより原因と対策を導き出し, 事故の未然防止につなげるものである. この簡便な問題解決技法を, 心筋保護液送液時にエアーを送るというTOP事象に対し検証を実施した. この結果, 良好な対策案を導き出すことができた. また, この小グループによるグループワーキングにより, 医療事故を未然に防ぐことが可能であると考えた. |
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ISSN: | 0912-2664 |