動脈フィルターを通過し兆マイクロバブルの挙動に関する基礎的検討

「要旨」 動脈フィルターを通過するマイクロバブルの挙動について検証した. 動脈フィルター手前より空気を注入し出口から0m, 2m, 4mの位置でサイズ別の気泡数を計測, 気泡粒径分布を経時的に見たところ, 大気泡が減少し小気泡の数が不変または増加していた. このことから気泡は融合せず縮小もしくは分裂していると考えられた. また, 最大気泡粒径の比較から大きさは4秒間で1/2~1/3程度になると推測される. これらの傾向は注入空気量を10倍にしても同じであった. 「I. 緒言」近年, マイクロバブル(気泡)や微粒子による塞栓対策が議論されており, 気泡に関しては, 静脈血貯血槽の除泡能検証1)や...

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Veröffentlicht in:体外循環技術 2013-12, Vol.40 (4), p.507-509
Hauptverfasser: 前田寿, 中村恵子, 鈴木信司, 早坂啓
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 動脈フィルターを通過するマイクロバブルの挙動について検証した. 動脈フィルター手前より空気を注入し出口から0m, 2m, 4mの位置でサイズ別の気泡数を計測, 気泡粒径分布を経時的に見たところ, 大気泡が減少し小気泡の数が不変または増加していた. このことから気泡は融合せず縮小もしくは分裂していると考えられた. また, 最大気泡粒径の比較から大きさは4秒間で1/2~1/3程度になると推測される. これらの傾向は注入空気量を10倍にしても同じであった. 「I. 緒言」近年, マイクロバブル(気泡)や微粒子による塞栓対策が議論されており, 気泡に関しては, 静脈血貯血槽の除泡能検証1)やサンプリングポートからの混入対策2)などが報告されている. 基本的に気泡の寿命は短時間とされているが3), 気泡の消滅や融合の有無に関する報告は複数存在し, 消滅時間については1秒以内や数十秒と大きな差があり4), 気泡融合に関しても不明瞭である5).
ISSN:0912-2664