レギュレーターによる送血量制御が遠心ポンプ操作特性と血液に及ぼす影響
「要旨」遠心ポンプ送血の際のレギュレーターによる流量制御は遠心ポンプの欠点とされる低回転域での流量不安定や逆流の発生を防ぐことにつながるが, 操作性向上と引き換えに血液に対する影響が懸念される. 今回, これらの操作が血液に及ぼす影響に関して検討を行った. Hct30%, 温度37℃に調整した購入牛血1.8Lをレギュレーター開閉度100%, 60%, 30%, 10%, 0%と変化させ, それぞれの開閉度で30分間循環させた. その際の気泡発生の有無, レギュレーター前後での回路内圧, 流量の測定を経時的に行い, 30分間循環後に血液損傷の指標として回路内血液の遊離ヘモグロビン量の測定を行った...
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Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2013-06, Vol.40 (2), p.171-174 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」遠心ポンプ送血の際のレギュレーターによる流量制御は遠心ポンプの欠点とされる低回転域での流量不安定や逆流の発生を防ぐことにつながるが, 操作性向上と引き換えに血液に対する影響が懸念される. 今回, これらの操作が血液に及ぼす影響に関して検討を行った. Hct30%, 温度37℃に調整した購入牛血1.8Lをレギュレーター開閉度100%, 60%, 30%, 10%, 0%と変化させ, それぞれの開閉度で30分間循環させた. その際の気泡発生の有無, レギュレーター前後での回路内圧, 流量の測定を経時的に行い, 30分間循環後に血液損傷の指標として回路内血液の遊離ヘモグロビン量の測定を行った. 結果は, 原血と比較し100%以外で有意に遊離ヘモグロビンの増加がみられた. 臨床使用においては逆流等の検知はなく, 体外循環開始, 終了時の流量安定を得ることができた. 遠心ポンプ送血の際の流量制御としてレギュレーターを使用することで遠心ポンプ操作性の欠点を補うことにつながったが, 高回転を維持したままでのレギュレーター操作は溶血を促進させることが示唆された. |
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ISSN: | 0912-2664 |