人工心肺回路充填液へのアルブミン投与と体外循環中の晶質液輸液制限の併用が水分バランスに与える臨床的効果

アルブミン製剤を充填液に投与し、かつ体外循環中の晶質液輸液を制限する効果について、後方視的に研究を行った。対象は当院で2008年11月から2012年7月に行われた成人開心術120例とし、人工心肺回路への蛋白投与の有無と体外循環中の晶質液輸液制限の有無により4群に分類し、比較検討した。体外循環中の5%アルブミン製剤の投与は制限しなかった。アルブミンを充填液へ投与せず、晶質液輸液制限をしなかった群では有意に水分バランスが多量となった。体外循環中のアルブミン投与量は各群間で有意差がなく、人工心肺充填液へのアルブミン投与は慎重に行われる必要があるが、晶質液輸液を行っても適切にアルブミンを投与することに...

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Veröffentlicht in:体外循環技術 2013, Vol.40(2), pp.155-160
Hauptverfasser: 畑中, 祐也, 八木, 克史, 菅原, 浩樹, 吉田, 諭, 山本, 知里, 吉田, 匡毅, 夜久, 均
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:アルブミン製剤を充填液に投与し、かつ体外循環中の晶質液輸液を制限する効果について、後方視的に研究を行った。対象は当院で2008年11月から2012年7月に行われた成人開心術120例とし、人工心肺回路への蛋白投与の有無と体外循環中の晶質液輸液制限の有無により4群に分類し、比較検討した。体外循環中の5%アルブミン製剤の投与は制限しなかった。アルブミンを充填液へ投与せず、晶質液輸液制限をしなかった群では有意に水分バランスが多量となった。体外循環中のアルブミン投与量は各群間で有意差がなく、人工心肺充填液へのアルブミン投与は慎重に行われる必要があるが、晶質液輸液を行っても適切にアルブミンを投与することにより、人工心肺中の水分バランスは抑制されることが示唆された。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/jject.40.155