心筋保護液内に混入する微粒子数の検討
「要旨」 心筋保護液(CP液)は, その調合方法や環境, 組成など様々な要因により, 微粒子の混入が予測される. そこで, CP液に混入する微粒子数をサイズ別に計測し, 更に0.2μm CP液用フィルター(CPフィルター)を用いて計測し, 検討を行った. CPフィルターを用いた群の微粒子は, ほとんどのサイズで有意に少ない結果であった. 微粒子の混入の原因として, 調合時におけるアンプル片の混入や配合変化による生成物の形成等が考えられる. 日本薬局方で定められた不溶性微粒子数は「1mL当たり10μm以上のものを12個以下, 25μm以上のものを2個以下」であるが, 本検討では規定値を超えるもの...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2013-03, Vol.40 (1), p.23-27 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「要旨」 心筋保護液(CP液)は, その調合方法や環境, 組成など様々な要因により, 微粒子の混入が予測される. そこで, CP液に混入する微粒子数をサイズ別に計測し, 更に0.2μm CP液用フィルター(CPフィルター)を用いて計測し, 検討を行った. CPフィルターを用いた群の微粒子は, ほとんどのサイズで有意に少ない結果であった. 微粒子の混入の原因として, 調合時におけるアンプル片の混入や配合変化による生成物の形成等が考えられる. 日本薬局方で定められた不溶性微粒子数は「1mL当たり10μm以上のものを12個以下, 25μm以上のものを2個以下」であるが, 本検討では規定値を超えるものはなかった. しかし, 100.0μm以上の比較的大きな微粒子も確認できた. CP液内に混入する微粒子は, 心筋に障害をもたらすとされているため, それらを可能な限り除去することが望ましいと考える. CPフィルターは, 微粒子を完全に除去するには至らなかったが, CP液内の微粒子数を有意に低下させることができ有用であると考える. |
---|---|
ISSN: | 0912-2664 |