4. 体外循環中の四肢末梢rSO2モニタリングの有用性に関する検討
症例は77歳女性. 2010年12月20日にsevere ASに伴う心不全および狭心症状の急性増悪により緊急AVR+CABG(SVG-RCA)施行. 人工心肺離脱後, 閉胸直前に血行動態が急変しIABP, PCPSサポート下でICU帰室. 集中管理下で心機能の回復を待ったが回復兆候なく術後第6病日に死亡した. 我々はこの症例に対して, 手術開始からPCPS停止までの全経過においてエドワーズライフサイエンス社製INVOS 5100Cを使用して四肢末梢の局所酸素飽和度(regional oxygen saturation: rSO2)を連続的に測定した. 本症例においては, PCPS導入時期の低心...
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Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2011, Vol.38 (2), p.224-224 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は77歳女性. 2010年12月20日にsevere ASに伴う心不全および狭心症状の急性増悪により緊急AVR+CABG(SVG-RCA)施行. 人工心肺離脱後, 閉胸直前に血行動態が急変しIABP, PCPSサポート下でICU帰室. 集中管理下で心機能の回復を待ったが回復兆候なく術後第6病日に死亡した. 我々はこの症例に対して, 手術開始からPCPS停止までの全経過においてエドワーズライフサイエンス社製INVOS 5100Cを使用して四肢末梢の局所酸素飽和度(regional oxygen saturation: rSO2)を連続的に測定した. 本症例においては, PCPS導入時期の低心機能およびカニュレーション時, 下肢阻血兆候出現時, 心機能評価のために一時的にPCPSフローを低下させた場合等において, それぞれ関与するポイントのrSO2が著明に低下し, その反応は比較的敏感であった. rSO2は, 人工心肺時の脳灌流の指標として現時点においても一定の評価が得られているが, 頸部や四肢の血行再建時における血流遮断や, 治療前後の血流評価に関する有用性について述べられている先行文献も散見される. また, 本研究の結果からは体外循環やPCPS時の四肢末梢血流評価が, それらからの離脱の指標として有用である可能性が示唆され, その適応拡大が期待される. |
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ISSN: | 0912-2664 |