小児用シリコーンコーティング人工肺の使用経験
「要旨」泉工医科工業社製小児人工肺メラHPエクセランプライムを臨床2例で使用し, 性能および使い勝手について検討した. 症例1)体重: 14.5kg, 目標流量: 1,652mL/min, 目標直腸温: 32.0℃. 症例2)体重: 9.4kg, 目標流量: 1,290mL/min, 目標直腸温: 22.0℃. 血小板減少率は, 症例1: 78.3%, 症例2: 51.9%, 2例平均: 65.1%で, 当院での従来肺と同程度であった. 圧力損失は, 高流量域(症例1: 1,640mL/min)で110mmHg前後とやや高い印象であった. 酸素加能(V/Q比)は冷却, 安定, 加温期の順に,...
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Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2011-06, Vol.38 (2), p.195-198 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」泉工医科工業社製小児人工肺メラHPエクセランプライムを臨床2例で使用し, 性能および使い勝手について検討した. 症例1)体重: 14.5kg, 目標流量: 1,652mL/min, 目標直腸温: 32.0℃. 症例2)体重: 9.4kg, 目標流量: 1,290mL/min, 目標直腸温: 22.0℃. 血小板減少率は, 症例1: 78.3%, 症例2: 51.9%, 2例平均: 65.1%で, 当院での従来肺と同程度であった. 圧力損失は, 高流量域(症例1: 1,640mL/min)で110mmHg前後とやや高い印象であった. 酸素加能(V/Q比)は冷却, 安定, 加温期の順に, 症例1: 0.49, 0.73, 0.85, 症例2: 0.50, 0.25, 0.92で, 加温期におけるPaCO2が高値となる傾向がみられ, 特に高流量時には酸素ガス流量を増加させる必要があった. 症例2では, 体外循環時間が4時間を超え, かつ超低体温に近い温度からの復温操作など, 比較的過酷な条件下での使用においても, 十分安全に使用し得た. 人工肺出口側に分離送血用ポートがないため, 回路の加工が必要な場合があるが, 人工肺・リザーバーの各ポートの可動域が大きく, リザーバー液面の視認性に優れており, 操作上, 安全に使用できると考えられた. |
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ISSN: | 0912-2664 |