5. 体重1340gの新生児血液浄化療法の経験
【目的】新生児一過性高アンモニア血症の極低出生体重児に血液浄化療法(CHD)を施行したので報告する. 【症例】症例は生後2日, 体重1340g, 身長36.5cm. 他院にて極低出生体重児, 呼吸不全, 循環不全, 重度の高アンモニア血症と診断され, 当院紹介となった. 【方法】CHDは機器が旭メディカル社製プラソートIQ-21, 回路はCHDF-P21B, 膜はパンフローAPF01Dを使用して施行した. ブラッドアクセスにはマイクロニードルセルジンガー17G×5cmダブルルーメンカテーテルを右内頸静脈に留置した. 低分子ヘパリン1000uを混注した生理食塩水1000mLで回路を洗浄, その後...
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Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2008, Vol.35 (4), p.448-449 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】新生児一過性高アンモニア血症の極低出生体重児に血液浄化療法(CHD)を施行したので報告する. 【症例】症例は生後2日, 体重1340g, 身長36.5cm. 他院にて極低出生体重児, 呼吸不全, 循環不全, 重度の高アンモニア血症と診断され, 当院紹介となった. 【方法】CHDは機器が旭メディカル社製プラソートIQ-21, 回路はCHDF-P21B, 膜はパンフローAPF01Dを使用して施行した. ブラッドアクセスにはマイクロニードルセルジンガー17G×5cmダブルルーメンカテーテルを右内頸静脈に留置した. 低分子ヘパリン1000uを混注した生理食塩水1000mLで回路を洗浄, その後濃厚赤血球と新鮮凍結血漿の合成血(1:1)で回路内をプライミングした. プライミングボリュームは回路, 膜を合わせて49mLだった. 血液流量8~12mL/min, 濾過流量400rnL/h, 透析液流量400mL/hで施行した. 抗凝固剤は低分子ヘパリンを使用した. 【結果】3日間, 3回CHDを行なった. 1回目施行時の抗凝固剤はプサンを使用したが, 濃厚赤血球と新鮮凍結血漿の合成血プライミング時に回路が凝固したため, その後, 低分子ヘパリンを使用し, 1回目17時間, 2回目12時間, 3回目7時間の治療を問題なく行うことができた. アンモニア値は, 施行前 2170μg/dLで, 施行後は31μg/dLまで下げることができた. 【考察】低体重児においても低プライミング回路を使用し血液でプライミングすることで, 安全に透析を施行することができると考えられた. 抗凝固剤の使用方法ついて今後検討する余地があると考えられた. 今後新生児領域においての設定や, 使用機材についてもっと知識を深めていくべきだと考えられた. 【まとめ】体重1340gの新生児一過性高アンモニア血症に対しCHDを施行して良好な成績を得ることができ, 安全に行うことができた. |
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ISSN: | 0912-2664 |