P26 IABP(ペーシング波形入力時)の応答性について

【目的】ペーシング波形を含む心電図波形が入ると, IABPが正確に作動しなくなることがある. これを実験的に再現し, その対策を検討したので報告する. 【方法】(1)体外式ペースメーカーによりペーシングパルスのみ入力する. (2)ペーシング波形(心電図+ペーシングパルス)を入力する. (3)ペーシング模擬波形(AVシーケンシャルなど)を入力する. この(1)(2)(3)の波形をIABPに入力する. またこのときIABPのトリガー設定を心電図トリガー(A)とVペーストリガー(B)にしたときの応答を見る. IABPはデータスコープ社製のシステム98を使用. 信号発生器は, 日本光電社製AX-800...

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Veröffentlicht in:体外循環技術 2005, Vol.32 (3), p.356-356
Hauptverfasser: 吉澤伸介, 中西利基, 片岡宏文, 熊澤義雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】ペーシング波形を含む心電図波形が入ると, IABPが正確に作動しなくなることがある. これを実験的に再現し, その対策を検討したので報告する. 【方法】(1)体外式ペースメーカーによりペーシングパルスのみ入力する. (2)ペーシング波形(心電図+ペーシングパルス)を入力する. (3)ペーシング模擬波形(AVシーケンシャルなど)を入力する. この(1)(2)(3)の波形をIABPに入力する. またこのときIABPのトリガー設定を心電図トリガー(A)とVペーストリガー(B)にしたときの応答を見る. IABPはデータスコープ社製のシステム98を使用. 信号発生器は, 日本光電社製AX-800Pシミュレーター, メドトロニック社製5348体外式ペースメーカーを使用した. ペーシング模擬波形発生装置にはダイナテックネバダ社製データシム6000を使用した. 【結果】(1)A:トリガー不能となる. (1)B:追随する. (2)A:正常に追随して応答するが, 心電図とペーシングパルスが重なると応答しない. (2)B:応答しない. ただしペーシングパルスが等間隔だと追随する. この(2)の入力時にdefタイミングをR波収縮に設定しているとミストリガーした時バルーンの拡張期間が延びてしまう. (3)A:追随する. ただし本体の感度調整が必要. (3)B:追随する. ただし本体の感度調整が必要. 【考察】ディマンド設定によるペーシング波形入力には, Vペーストリガー設定では応答しない. 固定レートの時のみVペーストリガーは有効である. すなわちペースパルスが等間隔でなければ応答しない. 従って, 通常のペーシング波形を含む波形ではIABPのトリガー設定は心電図トリガーが望ましい. AVシーケンシャルなどのペーシング波形においては心電図トリガー設定, Vペーストリガー設定, 双方とも問題なく追随する. 【結論】(1)ペーシング波形含む心電図に対しては, 心電図トリガーの設定が望ましい. ただし適正な感度調節と誘導選択が必要. (2)ミストリガーの可能性のあるとき, R波収縮設定は好ましくない.
ISSN:0912-2664