Retrograde Autologous Priming Reduced Primingの効果
【要旨】RAP, RPを冠動脈バイパス術48例(R群)に施行し,RAP非施行例65例(C群)と比較検討した。更に術前自己血貯血をしなかったR群の43例とC群の44例も比較した。RAPの方法は収縮期血圧80mmHg以上を保ちつつ,回路内の充填液を患者血液で置換し,静血ラインを充填しないRPも追加して更なる希釈液量の削減も図った。その結果,RAP, RPにより,初期充填液量を1,100mLから580.3mLに削減できた。術前自己血保有率はR群10.4%,C群32.3%とC群で有意に高かったため,無輸血率もR群41.7%,C群50.8%とC群で高かった。しかし,同種血輸血量(輸血量)はR群平均636...
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Veröffentlicht in: | 体外循環技術 2003/10/01, Vol.30(3), pp.274-280 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 【要旨】RAP, RPを冠動脈バイパス術48例(R群)に施行し,RAP非施行例65例(C群)と比較検討した。更に術前自己血貯血をしなかったR群の43例とC群の44例も比較した。RAPの方法は収縮期血圧80mmHg以上を保ちつつ,回路内の充填液を患者血液で置換し,静血ラインを充填しないRPも追加して更なる希釈液量の削減も図った。その結果,RAP, RPにより,初期充填液量を1,100mLから580.3mLに削減できた。術前自己血保有率はR群10.4%,C群32.3%とC群で有意に高かったため,無輸血率もR群41.7%,C群50.8%とC群で高かった。しかし,同種血輸血量(輸血量)はR群平均636mL,C群平均716mLと差はなかった。自己血を有しない症例での比較では,無輸血率はR群41.9%,C群34.1%とR群で高値を示した。更に,輸血量はR群平均636mL,C群平均966mL(p=0.052)とR群で少なかった。術後24時間出血量,尿量は両群間に有意差を認めなかった。以上よりRAP,RPは,術中術後に悪影響を及ぼすことなく,無輸血率の向上および輸血量を削減できると結論した。 |
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ISSN: | 0912-2664 1884-5452 |
DOI: | 10.7130/hokkaidoshakai.30.274 |