48 体外循環臨床実習における, 臨床工学技士養成校の問題点

【目的】近年, 臨床工学技士養成人員は年間1200名を数えるに至っている. そのため, 臨床現場においては多数の臨床実習の学生を受け入れているが, 臨床現場で要求される内容と, 養成校での学内実習の習熟度との乖離が問題となっている. そこで我々は, 臨床現場の要求する内容と教育現場で行われている実習内容の問題点を検討し, 今後のPerfusionist教育の一助とすることを目的とした. 【方法】養成校教員と実習受け入れ施設実習指導者との間で問題点を挙げ検討した. 【結果】実習施設で要求する技能として, 清潔, 不潔の区別, ガウンテクニック, 手洗い方法などがあった. 事前に学習する内容として...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:体外循環技術 2003, Vol.30 (3), p.246-246
Hauptverfasser: 大島浩, 庄藤景二, 金井直明, 山崎清之, 高橋伸夫, 永野秋雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】近年, 臨床工学技士養成人員は年間1200名を数えるに至っている. そのため, 臨床現場においては多数の臨床実習の学生を受け入れているが, 臨床現場で要求される内容と, 養成校での学内実習の習熟度との乖離が問題となっている. そこで我々は, 臨床現場の要求する内容と教育現場で行われている実習内容の問題点を検討し, 今後のPerfusionist教育の一助とすることを目的とした. 【方法】養成校教員と実習受け入れ施設実習指導者との間で問題点を挙げ検討した. 【結果】実習施設で要求する技能として, 清潔, 不潔の区別, ガウンテクニック, 手洗い方法などがあった. 事前に学習する内容として, 学内実習での疑問点の整理, 学校での学習内容の理解などがあった. また, 挨拶の励行, 礼儀作法, 服装など一般常識に対する要求があった. 教育機関においては, 人工心肺回路組み立て, プライミング, シミュレーション, 手術手技についてのビデオ学習, 周辺機器取り扱い, 清潔, 不潔の区別, ガウンテクニックをはじめ, 礼儀作法などについても教育を行ってはいるが, 受け入れ施設との話し合いでは, まだまだ内容的に不十分であると反省せざるを得なかった. 【考察】養成校の問題点として, 多人数教育による弊害が考えられる. 臨床実習においては技士1名に対して学生1~2名であり, 極めて細かい指導が成されているが, 今回検討を行った養成校の1学年の人数は26~34人であり, 教員の人数的な制約もあるため, 学内実習における個別指導は決して十分とはいえない. そのため, 実習受け入れ病院からは多くの苦言が教育施設に寄せられている. 【結論】今後, 養成校側と臨床実習受け入れ施設側の間で十分な打ち合わせを行い, 効果的な教育を心がける努力が必要であると思われる.
ISSN:0912-2664