心移植に伴うVAS装着患者のUCLAへの搬送経験

10ヶ月間国内で移植待機した拡張型心筋症の患者はドナー心の提供が得られず, UCLA病院で移植治療をするためVAS装着で渡航することになった。事前準備としてスケジュール表とチェックリストを作成し,安全で確実に搬送できる策を検討した結果,当院より成田空港までは搬送シミュレーションの経験のある救急車を利用し,その後は航空機,米国到着後は救急車を利用してUCLA病院に向かうことにした。成田空港までの救急車の搬送において,安定走行で給電状態を維持するという理由からパトカー先導を依頼した。また,装置付随の搬送となるため必要機材やバックアップ機器を取り揃え,駆動装置(総数6台)は事前にオーバーホールと電磁...

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Veröffentlicht in:体外循環技術 2002/09/01, Vol.29(3), pp.312-317
Hauptverfasser: 高橋, 克弘, 見目, 恭一, 會田, 治男, 吉田, 譲, 小塚, アユ子, 関口, 敦, 樺澤, 寛二, 大木, 康則, 佐藤, 智明, 奥村, 高広, 斉藤, 亮輔, 田邉, 大明, 許, 俊鋭
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:10ヶ月間国内で移植待機した拡張型心筋症の患者はドナー心の提供が得られず, UCLA病院で移植治療をするためVAS装着で渡航することになった。事前準備としてスケジュール表とチェックリストを作成し,安全で確実に搬送できる策を検討した結果,当院より成田空港までは搬送シミュレーションの経験のある救急車を利用し,その後は航空機,米国到着後は救急車を利用してUCLA病院に向かうことにした。成田空港までの救急車の搬送において,安定走行で給電状態を維持するという理由からパトカー先導を依頼した。また,装置付随の搬送となるため必要機材やバックアップ機器を取り揃え,駆動装置(総数6台)は事前にオーバーホールと電磁弁の交換をした。搬送途中2ヶ所の渋滞時に給電状態が悪化したが,短時間であったため問題とならず,無事成田空港に到着できた。航空機内,米国での救急車内とも駆動装置は問題なく作動し,出発から17時間後UCLA病院に到着することができた。搬送の際に装置への給電を維持するための臨床工学技士の果たすべき役割は大きかった。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.29.312