61. センター内における言語聴覚士の役割の検討:転入・新規採用者研修およびリハビリテーション看護研修を通して
[目的] リハビリテーション病棟(以下リハ病棟)に勤務する看護婦(士)に対する言語障害に関する研修を行う中で, 失語症に関する知識をみるための質問紙(畦上, 1999)およびアンケートを実施した. 一昨年, 昨年の本学会に引き続きリハビリテーションにおけるSTの役割について検討した. [対象者および方法] 対象者は, 転入新規採用者研修(以下転入新採研修)の看護婦4名, リハビリテーション看護専門研修(以下リハ看護研修)を受講した看護婦5名. 研修時間は各1時間30分. 転入新採研修者の平均経験年数6.8年, リハ看護研修者は10.5年でリハ病棟での勤務期間は平均10年であった. 研修の前後に...
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Veröffentlicht in: | 聴能言語学研究 2001, Vol.18 (3), p.218-218 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [目的] リハビリテーション病棟(以下リハ病棟)に勤務する看護婦(士)に対する言語障害に関する研修を行う中で, 失語症に関する知識をみるための質問紙(畦上, 1999)およびアンケートを実施した. 一昨年, 昨年の本学会に引き続きリハビリテーションにおけるSTの役割について検討した. [対象者および方法] 対象者は, 転入新規採用者研修(以下転入新採研修)の看護婦4名, リハビリテーション看護専門研修(以下リハ看護研修)を受講した看護婦5名. 研修時間は各1時間30分. 転入新採研修者の平均経験年数6.8年, リハ看護研修者は10.5年でリハ病棟での勤務期間は平均10年であった. 研修の前後に質問紙およびアンケートを実施した. [結果] 言語障害者との関わりは9名全員があり, 研修の受講経験については全員がなしと答えた. 質問紙の結果(研修前)では, 転入新採参加者に誤りが多く, また, リハ看護研修者は, 保健婦(1999年報告), 看護婦(2000年報告), 転入新採者が共通して50%以下の正答者率であった3項目(項目1:ビデオを視聴しての言語障害の鑑別. 項目4:失語症と構音障害嚥下障害についての判断. 項目6:コミュニケーション手段)のうち, 50%以下は項目4のみであった. しかし, 項目6で失語症者とのコミュニケーションに50音表は不適当と判断(正答者率80%)しながら, 項目7:漢字と仮名文字の理解では仮名が有効であると判断し(正答者率40%), 項目4:多発性脳梗塞で嚥下障害を合併する言語障害の種類は, 全員が失語症と回答した(正答者率0%). [まとめ] 転入新採研修者とリハ看護研修者で言語障害の知識に差があった. これは実務経験, 言語聴覚士等との情報交換の有無によると考えた. しかし, リハ看護研修者でも十分知識が整理されていない. 今後, 言語聴覚士の役割として, 体系的に言語障害について学ぶ研修の場を積極的に設定する必要性が示唆された. |
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ISSN: | 0912-8204 |