34. 地域リハにおける言語聴覚士の役割の検討:リハビリテーション支援員に対する研修を担当して
[はじめに] 今回埼玉県下において行われたリハビリテーション支援員(以下リハ支援員)の養成研修に携わった. リハ支援員の職務は特別養護老人ホーム, 機能訓練事業等に出向きリハ従事者に対する援助研修を行うというものである. [目的] リハ支援員に対する言語障害嚥下障害についての研修の中で言語障害に関する知識についての質問紙調査(畦上, 1999)およびアンケートを実施. この結果をもとに, 昨年に引き続き地域リハ推進におけるSTの役割について検討した. [対象者および内容] 地域リハビリテーション支援員養成プログラムに参加したホームヘルパー(以下ヘルパー)11名, 看護婦(士)8名計19名. 昨...
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Veröffentlicht in: | 聴能言語学研究 2000, Vol.17 (3), p.187-187 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [はじめに] 今回埼玉県下において行われたリハビリテーション支援員(以下リハ支援員)の養成研修に携わった. リハ支援員の職務は特別養護老人ホーム, 機能訓練事業等に出向きリハ従事者に対する援助研修を行うというものである. [目的] リハ支援員に対する言語障害嚥下障害についての研修の中で言語障害に関する知識についての質問紙調査(畦上, 1999)およびアンケートを実施. この結果をもとに, 昨年に引き続き地域リハ推進におけるSTの役割について検討した. [対象者および内容] 地域リハビリテーション支援員養成プログラムに参加したホームヘルパー(以下ヘルパー)11名, 看護婦(士)8名計19名. 昨年報告した保健婦19名. 養成プログラムは15日間で, 医師, PT, OT, ST, 栄養士, 看護婦, 建築士等が講師を担当. このうちの1日をSTが担当. 研修の前後に質問紙調査を実施, また言語障害者との関わり言語障害に関する講義受講の有無, 研修の感想等についてたずねた. [結果] 言語障害者との関わりのある者7名. 講義等の受講経験者は3名であった. 質問紙の主な項目の結果(研修前)は, 職種ごとに差がみられた. 正答者率が50%を切った項目数は, ヘルパー6項目, 看護婦4項目, 保健婦3項目であった, 各職種に共通して正答者率が50%以下の項目は, 項目1:ビデオを視聴しての失語症と構音障害の鑑別, 項目4:失語症と構音障害嚥下障害についての判断, 項目6:失語症とのコミュニケーション手段であった. ヘルパーではさらに, 項目5:言語モダリティの障害, 項目7:漢字と仮名文字の理解, 項目8:回復の項目, 看護婦で項目7が50%以下であった. 研修後はすべての項目で50%以上となった. [まとめ] 介護の現場で働くヘルパー看護婦で言語障害に関する知識にばらつきがみられた. 今後, STによる介護の分野での言語臨床の立場からの研修機会の提供の必要性が示唆された. |
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ISSN: | 0912-8204 |