H-2. 自由会話における人工内耳装用児および軽中等度難聴児のコミュニケーションブレイクダウンと訂正方略
【目的】装用閾値40dBSPL未満の軽中等度難聴児(軽中度難聴児)および人工内耳装用児(CI児)のコミュニケーションの特徴をコミュニケーションブレイクダウン(ブレイクダウン)の出現率と訂正方略の出現数について聴児と比較し訂正方略および背景要因との関係を検討する. 【方法】同年齢(5~7歳)の軽中度難聴児(平均月齢76ヵ月, 装用閾値33dBSPL)・CI児(平均月齢83ヵ月, 装用閾値33dBSPL)・聴児の各10名. 子どもと同一検査者との自由会話を録音し文字で記録し, 全会話におけるブレイクダウン(沈黙とミニマル反応)の出現率を算出し, 訂正方略(全体型・確認型・限定型)の出現数を数え,...
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Veröffentlicht in: | コミュニケーション障害学 2011, Vol.28 (3), p.228-228 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】装用閾値40dBSPL未満の軽中等度難聴児(軽中度難聴児)および人工内耳装用児(CI児)のコミュニケーションの特徴をコミュニケーションブレイクダウン(ブレイクダウン)の出現率と訂正方略の出現数について聴児と比較し訂正方略および背景要因との関係を検討する. 【方法】同年齢(5~7歳)の軽中度難聴児(平均月齢76ヵ月, 装用閾値33dBSPL)・CI児(平均月齢83ヵ月, 装用閾値33dBSPL)・聴児の各10名. 子どもと同一検査者との自由会話を録音し文字で記録し, 全会話におけるブレイクダウン(沈黙とミニマル反応)の出現率を算出し, 訂正方略(全体型・確認型・限定型)の出現数を数え, 対象児間で比較し, ブレイクダウンと背景要因の関係を検討した. 【結果】ブレイクダウンの出現率 : 軽中度難聴児は聴児より高い. CI児と聴児の差は確認できなかった. 軽中度難聴児もCI児も沈黙が聴児に比べ多くミニマル反応は変わらなかった. 訂正方略はCI児は聴児に比べ全体型が多く確認型と限定型は差がなかった. 軽中度難聴児は聴児に比べ確認型が少なかった. 背景要因との関係では軽中度難聴児は訂正方略および平均発話長(MLU)との関係が高く, CI児は語音明瞭度およびVIQとの関係が高かった. 【考察】装用効果の得られた軽中度難聴児やCI児でもブレイクダウンが多く, 特に沈黙の多さが明らかになった. 軽中度難聴児のブレイクダウンが訂正方略およびMLUの乏しさと関係があることがわかった. CI児は語音明瞭度およびVIQとブレイクダウンとの関係が確認でき, 早期療育の成果として全体型や復唱の訂正方略が身についていたと思われるが, 今後, 確認につながる訂正方略の評価および指導を考えていく必要がある. |
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ISSN: | 1347-8451 |