E-3. デイサービスにおけるコミュニケーション・プロフィールについて

2年前, 支援費制度による失語症デイサービスとしてスタートしたすももクラブは, 今年4月, 障害者自立支援法による大阪市地域活動支援センターとなり, 利用者達はフリートーキングや創作・趣味活動を楽しんでいる. そこにおいてコミュニケーションプロフィール把握のための評価項目表の作成を試みたので報告する. 【目的】(1)各利用者の状態をスタッフ間で共有し適切な支援プログラムを作成すること, (2)経時的変化を明らかにすること, (3)他の施設との情報交換が必要であることから一定の評価尺度の必要性を実感した. 今回, 集団場面でも簡便に使用でき, 利用者の多面的な側面を評価できるようなコミュニケーシ...

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Veröffentlicht in:コミュニケーション障害学 2007, Vol.24 (3), p.216-216
Hauptverfasser: 赤井節子, 杉本明子, 井上雅子, 尾関美貴, 藤田愛, 杉本啓子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2年前, 支援費制度による失語症デイサービスとしてスタートしたすももクラブは, 今年4月, 障害者自立支援法による大阪市地域活動支援センターとなり, 利用者達はフリートーキングや創作・趣味活動を楽しんでいる. そこにおいてコミュニケーションプロフィール把握のための評価項目表の作成を試みたので報告する. 【目的】(1)各利用者の状態をスタッフ間で共有し適切な支援プログラムを作成すること, (2)経時的変化を明らかにすること, (3)他の施設との情報交換が必要であることから一定の評価尺度の必要性を実感した. 今回, 集団場面でも簡便に使用でき, 利用者の多面的な側面を評価できるようなコミュニケーション・プロフィールの項目表の作成を試み, その評価項目の使いやすさや妥当性を検討した. 【方法】項目内容は言語・非言語活動を含むコミュニケーション的側面, 他者への関心や配慮などの社会的側面, 健康管理・時間の管理などの日常動作的側面である. 評価方法は観察方式を用い, 4段階評価とした. 作成手順として, (1)観察項目の設定, (2)複数のST(2名)による観察評価, (3)プロフィールの確認, (4)項目の修正検討, (5)使いやすさの確認を行った. 【考察】項目表については, 集団生活の場面でも観察によって評価しやすいと思われた. 評価内容はスタッフの印象とも一致するもので, 失語症者のコミュニケーション状態を始めとする多面的な側面を反映するものと思われた. しかし「書く」項目においては, 利用者による書字利用の質の差が現れ評価に困難さが残った. また言語機能面において軽症者の言語状態が十分に反映されているとはいえない. 【今後の課題】評価表を用いて利用者の経時的変化を明らかにしていきたい. また, 「書く」項目も含めて軽症者の言語状態も反映される項目吟味を行っていく必要がある. さらに, 他施設の失語症者への検討も試みたい.
ISSN:1347-8451