M-2. 機能訓練事業参加者におけるコミュニケーションの変化:事業修了後の自主活動へ向けて

【はじめに】新潟市言語リハビリ教室は2004年度より単年度事業から2年継続事業へと移行することとなった. 移行初年度にあたり, 参加者のコミュニケーション意欲, 行動の変化について検討し, 教室修了後の自主的活動の継続への援助を行った. 【対象】2003年度新潟市言語リハビリ教室に参加し, B型社会参加コーヌへの継続を希望した在宅者13名(男性9名, 女性4名). 年齢(52-80歳), 原疾患(脳血管障害, 脊髄小脳変性症, パーキンソン病, 頭部外傷など), 発症からの経過年数(2年-13年5ヵ月)等, 背景は多様であり, 言語障害も失語症, 構音障害, 精神機能低下と多岐にわたっていた....

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Veröffentlicht in:コミュニケーション障害学 2005, Vol.22 (3), p.229-229
Hauptverfasser: 相場恵美子, 杉山貴子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【はじめに】新潟市言語リハビリ教室は2004年度より単年度事業から2年継続事業へと移行することとなった. 移行初年度にあたり, 参加者のコミュニケーション意欲, 行動の変化について検討し, 教室修了後の自主的活動の継続への援助を行った. 【対象】2003年度新潟市言語リハビリ教室に参加し, B型社会参加コーヌへの継続を希望した在宅者13名(男性9名, 女性4名). 年齢(52-80歳), 原疾患(脳血管障害, 脊髄小脳変性症, パーキンソン病, 頭部外傷など), 発症からの経過年数(2年-13年5ヵ月)等, 背景は多様であり, 言語障害も失語症, 構音障害, 精神機能低下と多岐にわたっていた. 【方法】事業開始時に参加者およびご家族への問診, 短縮版CADL, 日常生活評価表を実施した. また, 教室へのニード, 修了時の目標について個別に聴取し, フィードバックを行った. 隔週の教室開催日の活動としては, 参加者相互の交流を深めること, ご家族同士の情報交換の場を設けることを目的とし, 集団レクやコミュニケーション課題などを行った. また, 毎回, 言語聴覚学科学生数名が会話ボランティアとして参加した. そのほかに, 他自主活動サークルとの交流会, 新潟県失語症者のつどいへの参加を企画した. 中間, 最終評価として参加者に対し心理, 社会的側面の評価を行った. 【結果】参加2年目となり, 参加者相互の積極的な交流がみられ, 自己の障害へのこだわりが減少し, 他参加者への関心, 援助行動が増加した. 活動内容については, 失語症者がほぼ満足しているのに対し, 構音障害患者はより構音訓練的な課題を求める傾向がみられた. 事業修了後は, 全参加者がグループ活動の継続を希望し, 他サークルとの合流を目指すこととなった. 【まとめ】機能訓練事業の実施に際しては, 障害に応じた修了後を見すえた援助が必要であり, 自主サークルから社会参加を目指すための資源の提供などが課題と考えられた.
ISSN:1347-8451