透明五十音ボードを活用するための患者側の非言語的要因

発話によるコミュニケーションが困難で, 四肢や頸部にも重度障害を合併している症例には透明五十音ボード導入を試みることが多い. 透明五十音ボード活用のためには言語的要因に問題がないことが前提となるが, 非言語的要因も使用の可否に深く関与しているように思われた. そこで, この点について症例の比較により検討をした. 【方法】対象は, 構音障害や発声障害が最重度-重度で透明五十音ボードを導入した7症例(男性4名女性3名, 年齢23~69歳, CVA4名変性疾患2名末梢神経障害1名)である. 失語症や知的低下は合併していない. 分析は, 透明五十音ボードの活用に関わると考えられる非言語的要因(「視覚的...

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Hauptverfasser: 土橋三枝子, 原啓子, 作田浩行, 馬場千寿子
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:発話によるコミュニケーションが困難で, 四肢や頸部にも重度障害を合併している症例には透明五十音ボード導入を試みることが多い. 透明五十音ボード活用のためには言語的要因に問題がないことが前提となるが, 非言語的要因も使用の可否に深く関与しているように思われた. そこで, この点について症例の比較により検討をした. 【方法】対象は, 構音障害や発声障害が最重度-重度で透明五十音ボードを導入した7症例(男性4名女性3名, 年齢23~69歳, CVA4名変性疾患2名末梢神経障害1名)である. 失語症や知的低下は合併していない. 分析は, 透明五十音ボードの活用に関わると考えられる非言語的要因(「視覚的条件」, 「発動性」, 「感情の安定」, 「YES/NO表出運動」)をあげ, STが課題成績や観察から3段階評価(“問題なし”, “やや問題あり”, “問題あり”)を行った. そして, それらの結果と透明五十音ボードの利用状況(利用良好, 利用ほぼ良好, 利用不良)を比較検討した. 【結果】利用不良群は2例であり, 「視覚的条件」, 「発動性」, 「感情の安定」が“問題あり”だった. また, 双方とも「YES/NO表出運動」が“やや問題あり”だった.
ISSN:1347-8451