在宅床上排泄高齢者の特徴と排便状況,排便援助の実態及び定期的な浣腸や摘便の計画に至る要因
本研究の目的は在宅床上排泄高齢者の特徴と排便状況,排便援助の実態及び定期的 な浣腸や摘便の計画に至る要因を明らかにすることである.298 事業所の訪問看護師に床 上排泄高齢者の特徴や,定期的な浣腸や摘便を計画する又は計画しない判断と訪問看護師 の考え,排便援助,排便状況を尋ね 243 ケースを分析した.多変量解析の結果,定期的な 浣腸や摘便の計画に至る要因はパーキンソン病,直腸性便秘,口腔の問題が抽出された. パーキンソン病や直腸性便秘に至る重度の便排出困難や口腔ケアが行き届かない介護体制 のケースに対し,訪問看護師は限られた時間内で即効的に排便を促すために訪問前日に刺 激性下剤を内服させ,訪...
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Veröffentlicht in: | 日本保健科学学会誌 2022, Vol.25(3), pp.113-126 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究の目的は在宅床上排泄高齢者の特徴と排便状況,排便援助の実態及び定期的 な浣腸や摘便の計画に至る要因を明らかにすることである.298 事業所の訪問看護師に床 上排泄高齢者の特徴や,定期的な浣腸や摘便を計画する又は計画しない判断と訪問看護師 の考え,排便援助,排便状況を尋ね 243 ケースを分析した.多変量解析の結果,定期的な 浣腸や摘便の計画に至る要因はパーキンソン病,直腸性便秘,口腔の問題が抽出された. パーキンソン病や直腸性便秘に至る重度の便排出困難や口腔ケアが行き届かない介護体制 のケースに対し,訪問看護師は限られた時間内で即効的に排便を促すために訪問前日に刺 激性下剤を内服させ,訪問時の浣腸と摘便の併用,腹部マッサージ等を行い,便を多量に 押し出していた.定期的な浣腸や摘便の計画には,訪問時間以外で患者の便が出ないよう にし,介護負担の軽減も図っていたことが示唆された. |
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ISSN: | 1880-0211 2433-3018 |
DOI: | 10.24531/jhsaiih.25.3_113 |