日本産りんごにおけるシペルメトリン残留濃度の変動に関する検討

「緒言」近年, FAO/WHOの合同残留農薬専門家会議(JMPR), 欧州連合および米国などでは, 残留農薬のリスク評価を行う際, 一日摂取許容量(Acceptable Daily Intake, ADI, 生涯摂取し続けても健康に影響の出ない一日当たりの最大許容量)に加えて, 一回(一日)単位の摂取による健康影響を評価するための急性参照用量(Acute Reference Dose, ARfD)を設定し, 短期摂取量の推定値と比較した健康リスク判定が行われている1-3). 我が国でも, 2007年12月から2008年1月にかけて, 中国産冷凍餃子でメタミドホスに起因する健康被害が発生し, 農...

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Veröffentlicht in:Journal of Pesticide Science 2012-05, Vol.37 (2), p.183-189
Hauptverfasser: 藤田眞弘, 矢島智成, 浜野浩子, 逆井美智子, 飯島和昭, 佐藤清
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, FAO/WHOの合同残留農薬専門家会議(JMPR), 欧州連合および米国などでは, 残留農薬のリスク評価を行う際, 一日摂取許容量(Acceptable Daily Intake, ADI, 生涯摂取し続けても健康に影響の出ない一日当たりの最大許容量)に加えて, 一回(一日)単位の摂取による健康影響を評価するための急性参照用量(Acute Reference Dose, ARfD)を設定し, 短期摂取量の推定値と比較した健康リスク判定が行われている1-3). 我が国でも, 2007年12月から2008年1月にかけて, 中国産冷凍餃子でメタミドホスに起因する健康被害が発生し, 農薬の短期暴露量評価に対する関心を集めた. 農薬の短期暴露量評価では, 作物1個体(または個体の一部)を短期間に多量に摂取することを想定するため, 作物1個体単位での残留量の変動が重要な情報となる. その変動を推定するためのパラメータとして, 作物個体ごとの残留量の変動を表す, VF(Valiability Factor, 個体ごとの残留量の97.5th percentile値を平均値で除した商)が用いられており, FAO/WHOにおいてはVF=3が採用されている4).
ISSN:1348-589X