殺虫剤クロマフェノジドの開発
「はじめに」クロマフェノジド1)(Chromafenozide, 1;Fig.1)は, 日本化薬株式会社と三共株式会社(現三共アグロ株式会社)による共同研究開発の成果として実用化された新規な殺虫剤である2,3). 過去50年以上に渡り, いろいろな作用機作の多岐にわたる化合物が殺虫剤として開発され, 作物保護に寄与してきた. しかしながら, 農薬を取り巻く環境の変化と科学の進歩につれ, そして安全性や経済性の観点も加わり, さらに新しい作用性をもった特徴ある殺虫剤が望まれてきている. 近年, 地球規模での環境の悪化を危惧し, 持続的開発の必要性が叫ばれる中で, 農業の場面においても環境保全型農...
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Veröffentlicht in: | Journal of Pesticide Science 2006, Vol.31 (2), p.182-189 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」クロマフェノジド1)(Chromafenozide, 1;Fig.1)は, 日本化薬株式会社と三共株式会社(現三共アグロ株式会社)による共同研究開発の成果として実用化された新規な殺虫剤である2,3). 過去50年以上に渡り, いろいろな作用機作の多岐にわたる化合物が殺虫剤として開発され, 作物保護に寄与してきた. しかしながら, 農薬を取り巻く環境の変化と科学の進歩につれ, そして安全性や経済性の観点も加わり, さらに新しい作用性をもった特徴ある殺虫剤が望まれてきている. 近年, 地球規模での環境の悪化を危惧し, 持続的開発の必要性が叫ばれる中で, 農業の場面においても環境保全型農業への取り組みが緊急の課題として行われてきている. 作物保護の場面では, 総合的害虫管理(IPM)がその基本となっている. こうした状況の中で, 総合的害虫管理の推進に必須となる“ソフトな殺虫剤”が望まれ, その研究, 開発が真剣に進められてきている. そのような状況の中にあって, 昆虫固有のホルモン, すなわち幼若ホルモンや脱皮ホルモンをリードとし, “害虫”に選択性が高く, 害虫のみに特異的に作用する新規殺虫剤を開発しようとする機運が高まってきていた4-6). |
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ISSN: | 1348-589X |