変現自在"の生理活性分子構造(その1)
p, p’-DDTより一個塩素原子の少ないp, p'-DDD(1)の殺虫活性は対象となる昆虫種によって異なるが, 一般にはDDTの1/2~1/5程度である. 哺乳動物に対する経口急性毒性はDDTの1/5以下でかなり低い. かってはDDTとともに主としてアメリカにおいて殺虫剤として実用されていた. 動物試験(イヌ)の結果, DDDの殺虫剤製品には顕著な副腎皮質の萎縮, 壊死効果のあることが判っていた. しかし製品ごとに活性の大きさが変化するので, 活性の本体は精製が不十分なDDD製品に含まれている副生成物であるのではないかとの可能性が検討された. 結局製品中に最大10%含まれている異性...
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Veröffentlicht in: | Journal of Pesticide Science 2001, Vol.26 (4), p.439-440 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | p, p’-DDTより一個塩素原子の少ないp, p'-DDD(1)の殺虫活性は対象となる昆虫種によって異なるが, 一般にはDDTの1/2~1/5程度である. 哺乳動物に対する経口急性毒性はDDTの1/5以下でかなり低い. かってはDDTとともに主としてアメリカにおいて殺虫剤として実用されていた. 動物試験(イヌ)の結果, DDDの殺虫剤製品には顕著な副腎皮質の萎縮, 壊死効果のあることが判っていた. しかし製品ごとに活性の大きさが変化するので, 活性の本体は精製が不十分なDDD製品に含まれている副生成物であるのではないかとの可能性が検討された. 結局製品中に最大10%含まれている異性体のo, p'-DDD(2)が活性本体であることが確認された. そして1959年以来続けられた動物, 臨床試験研究によりo, p'-DDDはヒトの副腎癌において選択的に腫瘍細胞を縮小させることが確認されmitotaneと命名された. 我が国では1983年に副腎癌および副腎皮質ホルモン分泌機能異常に基づくCushing症候群に対する医薬として承認された. 症例はそれほど多くないようであるが現在でも使用されている. 周知のように2, 4-D(3:X=Cl)はMCPA(3:X=Me)とともに1940年代の前半から開発, 実用化の進められた除草剤で, 天然の植物ホルモンの一種であるindole-3-acetic acidと同様のオーキシン活性を現わす. |
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ISSN: | 1348-589X |