スルホニルウレア系除草剤抵抗性水田雑草の出現とその防除対策

医薬や農薬の分野では抵抗性生物型の出現は当然のこととなっているが, 同一の除草剤か作用性が同じ除草剤を連用していると特定の種にそれらの除草剤に抵抗性を持つ雑草が出現する. 1980年代初頭から樹園地や畦畔などでパラコート抵抗性のハルジオン, ヒメムカシヨモギなどのキク科雑草が出現した1). 最近, 北日本の水田を中心にスルホニルウレア系(以降SUと略す)除草剤抵抗性雑草が問題となってきた. これは水稲用一発処理剤だけの連用が原因といわれている2, 3). 連用といってもSU剤を使用しはじめて3~7年程度で抵抗性生物型が出現している. 1996年の中干し期に山形県川西町, 遊佐町などの水田を1筆...

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Veröffentlicht in:Journal of Pesticide Science 2000/08/20, Vol.25(3), pp.281-284
1. Verfasser: 伊藤, 一幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:医薬や農薬の分野では抵抗性生物型の出現は当然のこととなっているが, 同一の除草剤か作用性が同じ除草剤を連用していると特定の種にそれらの除草剤に抵抗性を持つ雑草が出現する. 1980年代初頭から樹園地や畦畔などでパラコート抵抗性のハルジオン, ヒメムカシヨモギなどのキク科雑草が出現した1). 最近, 北日本の水田を中心にスルホニルウレア系(以降SUと略す)除草剤抵抗性雑草が問題となってきた. これは水稲用一発処理剤だけの連用が原因といわれている2, 3). 連用といってもSU剤を使用しはじめて3~7年程度で抵抗性生物型が出現している. 1996年の中干し期に山形県川西町, 遊佐町などの水田を1筆ずつ調査した結果では, 1割~3割の水田にアゼトウガラシやタケトアゼナがみられた. 中には中干し期なのに田面が抵抗性雑草に一面覆われていた水田もみられた. 同一の耕作者の水田, トラクターなどの農機具が共用されている水田, 部分休耕田での発生が多かった.
ISSN:1348-589X
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.25.281