コロナ禍を機に生物心理社会的視点で考える子どもアドボカシーと心の診療連携

〔論文要旨〕コロナ禍を機に子どものこころに関する診療連携構築を構築すべく, 以下の調査を行った. 方法は東京小児科医会, 都内近郊小児科医を対象にコロナ禍での子どものこころの問題や, 診療で難渋する問題, 診療連携の要望などについて回答を依頼した. 結果として48人の回答を得た. コロナ禍で特に心身症, 不登校など適応上の問題を抱える症例が増加したと回答した. また, 今後小児科医として子どものこころの臨床に携わることへの肯定的意見があげられた一方で, 専門医との連携, 育児相談加算などの診療報酬改定など課題もあげられた. 小児科医における子どものこころの診療の実現には, リスクに応じた診療連...

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Veröffentlicht in:小児保健研究 2022-09, Vol.81 (5), p.447-454
Hauptverfasser: 田中恭子, 小川悠, 平井ゆり, 塙佳生, 伊藤隆一, 澤田雅子, 林泉彦, 松本勉, 大戸秀恭, 鈴木育夫, 作田亮一, 永光信一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔論文要旨〕コロナ禍を機に子どものこころに関する診療連携構築を構築すべく, 以下の調査を行った. 方法は東京小児科医会, 都内近郊小児科医を対象にコロナ禍での子どものこころの問題や, 診療で難渋する問題, 診療連携の要望などについて回答を依頼した. 結果として48人の回答を得た. コロナ禍で特に心身症, 不登校など適応上の問題を抱える症例が増加したと回答した. また, 今後小児科医として子どものこころの臨床に携わることへの肯定的意見があげられた一方で, 専門医との連携, 育児相談加算などの診療報酬改定など課題もあげられた. 小児科医における子どものこころの診療の実現には, リスクに応じた診療連携が重要である. とくに小児科医がそれぞれの立場で積極的に連携し, 生物心理社会的評価と予防的介入の実施, 拠点病院における心理社会的リスクの高いケースの治療など, 成育基本法の理念に則った子どもアドボカシーと診療連携が急務の課題である.
ISSN:0037-4113