身体模倣の正中線交差と社会的スキルの関係性
〔論文要旨〕本研究は, 4歳児と5歳児の計49人を研究対象者とし, 身体模倣の正中線交差なし, 正中線交差ありと社会的スキルの協調, 自己制御, 自己表現を測定し, その関連を明らかにすることを目的とした. 正中線交差なしは3項目3点満点, 正中線交差ありは6項目6点満点, 協調, 自己制御, 自己表現はそれぞれ20点満点で評価した. 正中線交差なしおよび正中線交差ありは, 共に協調との有意な正の相関が認められた. 一方で, 正中線交差なしおよび正中線交差あり, 協調は月齢との有意な正の相関が認められたため, 擬似相関である可能性が考えられた. そこで, 月齢を統制した偏相関を求めたところ,...
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Veröffentlicht in: | 小児保健研究 2022-01, Vol.81 (1), p.53-58 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔論文要旨〕本研究は, 4歳児と5歳児の計49人を研究対象者とし, 身体模倣の正中線交差なし, 正中線交差ありと社会的スキルの協調, 自己制御, 自己表現を測定し, その関連を明らかにすることを目的とした. 正中線交差なしは3項目3点満点, 正中線交差ありは6項目6点満点, 協調, 自己制御, 自己表現はそれぞれ20点満点で評価した. 正中線交差なしおよび正中線交差ありは, 共に協調との有意な正の相関が認められた. 一方で, 正中線交差なしおよび正中線交差あり, 協調は月齢との有意な正の相関が認められたため, 擬似相関である可能性が考えられた. そこで, 月齢を統制した偏相関を求めたところ, 正中線交差なしは有意な相関は認められなかったが, 正中線交差ありは協調, 自己制御, 自己抑制との有意な正の相関が認められた. 正中線交差なしおよび正中線交差ありは, 協調と同時期に獲得される能力であると考えられた. また, 偏相関分析の結果から, 正中線交差ありは4, 5歳児の社会的スキルの獲得との関連があると考えられた. |
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ISSN: | 0037-4113 |