医療的ケア児と家族の社会生活とウェルビーイングを支える多職種連携の過程

〔論文要旨〕 目的 : 地域で生活する医療的ケア児と家族の社会生活とウェルビーイングを支えるための多職種連携の過程を解明する. 対象と方法 : 医療的ケア児と家族への支援を行っている福祉職・医療職の20人へ半構造化面接調査を行い, 修正版グラウンデット・セオリー・アプローチ法で分析した. 結果 : カテゴリー12件と概念47件を抽出した. 専門職は, 医療的ケア児の【退院前から地域で受けとめていく場づくり】を始めており, 子どもと家族を【後押しする存在】になっていた. 子どもの成長発達に伴い, 【限られた制度の活用】をし, 【子どもと家族が主体】という考えを基盤として, 【より良い生活への願い...

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Veröffentlicht in:小児保健研究 2020-09, Vol.79 (5), p.466-476
Hauptverfasser: 佐鹿孝子, 久保恭子, 川合美奈, 箱石文恵, 藤沼小智子, 坂口由紀子, 宍戸路佳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:〔論文要旨〕 目的 : 地域で生活する医療的ケア児と家族の社会生活とウェルビーイングを支えるための多職種連携の過程を解明する. 対象と方法 : 医療的ケア児と家族への支援を行っている福祉職・医療職の20人へ半構造化面接調査を行い, 修正版グラウンデット・セオリー・アプローチ法で分析した. 結果 : カテゴリー12件と概念47件を抽出した. 専門職は, 医療的ケア児の【退院前から地域で受けとめていく場づくり】を始めており, 子どもと家族を【後押しする存在】になっていた. 子どもの成長発達に伴い, 【限られた制度の活用】をし, 【子どもと家族が主体】という考えを基盤として, 【より良い生活への願いと模索】をしながら支援していた. その過程で【日常の対応の中での信頼関係】を築いていた. 専門性のなどが【多職種と連携を高める動機と活力】になり, 【専門性の発揮とそのための工夫】につながり, 時には, 【適時的な他機関・行政への働きかけと連携】を行っていた. その過程は【多職種連携による効果】を生じ, 【子どもと家族のウェルビーイング】へ向けた支援であった. 考察 : 医療的ケア児と家族のウェルビーイングを支える多職種連携の過程では, 【子どもと家族が主体】を基盤として【より良い生活への願いと模索】を続けることが, 【多職種と連携を高める動機と活力】を生じ, 【多職種連携による効果】と【子どもと家族のウェルビーイング】へとつながっていた.
ISSN:0037-4113