看護師が捉える小児患者の退院困難な社会的要因
〔論文要旨〕 目的:病気をもつ子どもとその家族が安心して地域で過ごすことを可能とする退院支援が進んでいる. 退院支援は患者に対し退院困難な要因を抽出することが必要である. しかし, 小児患者に特化した要因は調査されていない. 本調査は, 小児患者が退院困難となる社会的要因を明らかにすることを目的とした. 対象と方法:看護師18人を対象に半構成的面接を実施した. 質的記述的に分析を行った. 結果:【学校のサポートの体制が整っていない】, 【小児患者を受け入れてもらえない】, 【小児の在宅ケアに関連した制度の活用困難】の3カテゴリーに類型化された. 【学校のサポートの体制が整っていない】は[胃ろう...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児保健研究 2020-05, Vol.79 (3), p.259-266 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 〔論文要旨〕 目的:病気をもつ子どもとその家族が安心して地域で過ごすことを可能とする退院支援が進んでいる. 退院支援は患者に対し退院困難な要因を抽出することが必要である. しかし, 小児患者に特化した要因は調査されていない. 本調査は, 小児患者が退院困難となる社会的要因を明らかにすることを目的とした. 対象と方法:看護師18人を対象に半構成的面接を実施した. 質的記述的に分析を行った. 結果:【学校のサポートの体制が整っていない】, 【小児患者を受け入れてもらえない】, 【小児の在宅ケアに関連した制度の活用困難】の3カテゴリーに類型化された. 【学校のサポートの体制が整っていない】は[胃ろうのケアが必要な小児を受け入れる体制が整っていない学校]などの2サブカテゴリー, 【小児患者を受け入れてもらえない】は[小児の在宅医が少なく在宅医療が受けられない]などの6サブカテゴリー, 【小児の在宅ケアに関連した制度の活用困難】は[相談支援専門員が少ないため退院後のケアサービスプランが円滑に進まない]などの2サブカテゴリーから構成された. 考察:本調査において, 小児の在宅医療の医療施設や教育施設および社会資源の脆弱性について看護師より語られた. 結論:小児入院患者が退院困難となる社会的要因として, 【学校のサポートの体制が整っていない】, 【小児患者を受け入れてもらえない】, 【小児の在宅ケアに関連した制度の活用困難】の3カテゴリーに類型化された. |
---|---|
ISSN: | 0037-4113 |