思春期1型糖尿病患児のQOLに対する身体・心理社会的要因に関する研究
〔論文要旨〕思春期の1型糖尿病患児のQOLに対する身体・心理社会的要因を明らかにし, 療養指導への示唆を得ることを目的に, 10~17歳の1型糖尿病患者122名を対象に包括的QOL尺度を用いた質問紙調査を実施した. 分析においては, 小中高生ごとのQOLの特徴を検討し, さらにQOLに対する身体・心理社会的要因について検討すべく重回帰分析を行った. 有効回答は116名から得られ, QOLに対する身体・心理社会的要因として「一般的自己効力感(GSES)」, 「食事に関する悩み」, 「ヘルス・ローカス・オブ・コントロール(HLC)他者統制」, 「性別」が導き出された. この結果から, QOLを高め...
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Veröffentlicht in: | 小児保健研究 2017-09, Vol.76 (5), p.404-410 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔論文要旨〕思春期の1型糖尿病患児のQOLに対する身体・心理社会的要因を明らかにし, 療養指導への示唆を得ることを目的に, 10~17歳の1型糖尿病患者122名を対象に包括的QOL尺度を用いた質問紙調査を実施した. 分析においては, 小中高生ごとのQOLの特徴を検討し, さらにQOLに対する身体・心理社会的要因について検討すべく重回帰分析を行った. 有効回答は116名から得られ, QOLに対する身体・心理社会的要因として「一般的自己効力感(GSES)」, 「食事に関する悩み」, 「ヘルス・ローカス・オブ・コントロール(HLC)他者統制」, 「性別」が導き出された. この結果から, QOLを高めるための療養指導として, (1)一般的自己効力感を高める, (2)食事に関する悩みを軽減する, (3)周囲からの適切なサポート感を得られるようなアプローチの有用性が示唆された. 「I. はじめに」1型糖尿病は, β細胞の破壊を伴う絶対的なインスリン欠乏に至る自己免疫性および特発性の糖尿病である. |
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ISSN: | 0037-4113 |