保育園の子どもたちと職員を感染症から守るために ~感染症の発生状況とワクチンの接種率
「I. はじめに」 全国に約23,000ヶ所の認可保育所(園)があり, 2010年には216万人を超える子どもたちが保育されている. しかも生後57日目から就学前の年齢であり, 長時間にわたって生活を共にしている. これまでもインフルエンザをはじめ, ノロウイルスなどの感染性胃腸炎, RSウイルス, 水痘, 流行性耳下腺炎, 咽頭結膜熱, A群溶血性連鎖球菌咽頭炎, マイコプラズマ肺炎等, さまざまな感染症が数多く発生している. 乳幼児の免疫力および体力は弱く, また衛生観念も不十分であるために, 感染症が施設内に持ち込まれた場合, 感染症流行防止には多くの困難がある. 一方, 保育施設は保護...
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Veröffentlicht in: | 小児保健研究 2013-03, Vol.72 (2), p.243-245 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. はじめに」 全国に約23,000ヶ所の認可保育所(園)があり, 2010年には216万人を超える子どもたちが保育されている. しかも生後57日目から就学前の年齢であり, 長時間にわたって生活を共にしている. これまでもインフルエンザをはじめ, ノロウイルスなどの感染性胃腸炎, RSウイルス, 水痘, 流行性耳下腺炎, 咽頭結膜熱, A群溶血性連鎖球菌咽頭炎, マイコプラズマ肺炎等, さまざまな感染症が数多く発生している. 乳幼児の免疫力および体力は弱く, また衛生観念も不十分であるために, 感染症が施設内に持ち込まれた場合, 感染症流行防止には多くの困難がある. 一方, 保育施設は保護者の就労機会の保障等も担っているために, 通常幼稚園や学校等では閉鎖されるようなインフルエンザの集団発生に際しても, 多くは閉鎖することなく運営され, 感染が広がり, 長引くことも多々ある. また, これら感染症等の発症は, 子どもを通じて各家庭内に感染伝播し, 更に地域へと拡がっていくことがあり, 保育園が地域の感染症拡大の原因になる場合もある. |
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ISSN: | 0037-4113 |