中学生の親子で学ぶ飲酒防止学習プログラムの必要性―受講後のアンケート結果から

〔論文要旨〕本研究では, 変化のステージモデルを活用し, 中学生において親子で学ぶ飲酒防止学習プログラムを実施した. 実施後, 生徒とその保護者へのアンケートによりプログラムの必要性を検討した. その結果, ほぼ8割の生徒と保護者が参考になったと回答した. 保護者においては, 正しい知識が「得られた」と「少し得られた」を合わせ9割となり, これらから本プログラムの学習効果が確認できた. 生徒における正しい知識の習得については5項目のうち4項目は8割以上の正解率であったが, 「生まれてくる赤ちゃんの障害」についての正解率が6割と低く, この知識に関する学習が必要であることがわかった. また, 本...

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Veröffentlicht in:小児保健研究 2013-01, Vol.72 (1), p.104-109
Hauptverfasser: 江藤和子, 橋本雄幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔論文要旨〕本研究では, 変化のステージモデルを活用し, 中学生において親子で学ぶ飲酒防止学習プログラムを実施した. 実施後, 生徒とその保護者へのアンケートによりプログラムの必要性を検討した. その結果, ほぼ8割の生徒と保護者が参考になったと回答した. 保護者においては, 正しい知識が「得られた」と「少し得られた」を合わせ9割となり, これらから本プログラムの学習効果が確認できた. 生徒における正しい知識の習得については5項目のうち4項目は8割以上の正解率であったが, 「生まれてくる赤ちゃんの障害」についての正解率が6割と低く, この知識に関する学習が必要であることがわかった. また, 本研究対象者には問題飲酒群が存在しておらず, その他の相談もなかった. しかし, 生徒と保護者の7割から飲酒に関する相談窓口の設置が必要であるとの回答があり, 常時相談できる体制が望まれていることがわかった. 以上より, 生徒とその保護者を含めた飲酒防止学習プログラムの意義と継続的な実施の必要性が示唆された.
ISSN:0037-4113