フォンタン型手術後の子どもの「生活機能」の検討-保護者へのインタビューより
学校生活を送るフォンタン型手術後の子どもの具体的な「生活機能」の把握を目的に, 10例(小学生5名, 中高生5名)の保護者を対象に面接調査を行った. 調査は, 国際生活機能分類(ICF)の「生活機能」の項目を参考に実施した. 心室駆出率は10例中4例に軽度の低下傾向がみられ, 房室弁逆流は軽度~中等度であった. 経皮酸素飽和(SpO2)度は, 88~96%であった. 学校生活管理指導区分は6名がD, 4名がCであった. また, 各例の「生活機能」を小学生群と中高生群に分けて検討した結果, いずれの群においても一定の社会支援の下に学校生活に参加していたが, 一部で対人関係の問題が見られた. 本調...
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Veröffentlicht in: | 小児保健研究 2008-03, Vol.67 (2), p.315-321 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 学校生活を送るフォンタン型手術後の子どもの具体的な「生活機能」の把握を目的に, 10例(小学生5名, 中高生5名)の保護者を対象に面接調査を行った. 調査は, 国際生活機能分類(ICF)の「生活機能」の項目を参考に実施した. 心室駆出率は10例中4例に軽度の低下傾向がみられ, 房室弁逆流は軽度~中等度であった. 経皮酸素飽和(SpO2)度は, 88~96%であった. 学校生活管理指導区分は6名がD, 4名がCであった. また, 各例の「生活機能」を小学生群と中高生群に分けて検討した結果, いずれの群においても一定の社会支援の下に学校生活に参加していたが, 一部で対人関係の問題が見られた. 本調査によって抽出された特徴的な諸要素は, 今後, フォンタン型手術後の子どもの生活機能の因子や, 影響を及ぼす要素の究明のために非常に有益であると思われた. I. 背景 近年, 心臓外科手術治療の発達や内科的管理の進歩によって, 重症先天性心疾患の子どもたちの救命率は飛躍的に向上した. |
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ISSN: | 0037-4113 |