小学生版QOL尺度をスクリーニングとして用いた学童の支援システムの検討

小学生版QOL尺度を一次スクリーニングとして公立小学校1校の全生徒に調査を行い, 総得点が下位約10%の児童53名を対象に, その支援について検討した. 二次調査として教師, 心理士等の聞き取り調査, 三次調査として医療面接を行った. 結果は, 27名が医師や心理士による個別支援が必要, 16名が学校と家庭の連携による支援が必要と判断し, 10名は特別な支援要因を指摘できなかった. 対象の53名以外で教師が医療面接を希望した11名にも面接を行い比較したが, 軽度発達障害がより多く疑われた. 以上より小学生版QOL尺度は, 特に子どもの内面的な問題をスクリーニングすることにすぐれた尺度であり,...

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Veröffentlicht in:小児保健研究 2006-01, Vol.65 (1), p.35-40
Hauptverfasser: 古荘純一, 柴田玲子, 根本芳子, 松嵜くみ子, 森田孝次, 藤井隆成, 佐藤弘之, 渡辺修一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:小学生版QOL尺度を一次スクリーニングとして公立小学校1校の全生徒に調査を行い, 総得点が下位約10%の児童53名を対象に, その支援について検討した. 二次調査として教師, 心理士等の聞き取り調査, 三次調査として医療面接を行った. 結果は, 27名が医師や心理士による個別支援が必要, 16名が学校と家庭の連携による支援が必要と判断し, 10名は特別な支援要因を指摘できなかった. 対象の53名以外で教師が医療面接を希望した11名にも面接を行い比較したが, 軽度発達障害がより多く疑われた. 以上より小学生版QOL尺度は, 特に子どもの内面的な問題をスクリーニングすることにすぐれた尺度であり, さらに簡便で臨床につながり易いと考えられた. 今後, 小学生版QOL尺度を一次スクリーニングとして使用し, 子どもの精神面の問題を関連職種で連携して支援するシステム構築が必要である.
ISSN:0037-4113