在宅重症心身障害児のいる家族が地域生活において抱える問題

Y県K市周辺に住む在宅で療養している重症児の主として母親7名を対象として個別の面接調査を行った. その結果以下の点について明らかとなった. 1)介護主体は7事例とも母親であり, 母親の加齢とともに健康状態が悪化していくこと, また祖母等の家庭内協力者の体力低下などから将来的な家庭内の介護力低下に対する不安が大きく, 公的, 私的に関わらず外部支援の充実が望まれる. 2)重症児への専門医療機関の存在, 支援に対する期待は大きいが, Y県には2ヵ所しかなく期待に応え切れていない. 今後は訪問指導等を含めての充実が望まれる. 3)情報の窓口を一本化し, ライフサイクルに応じてアクセスしやすい窓口を設...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児保健研究 2005-03, Vol.64 (2), p.336-344
Hauptverfasser: 飯島久美子, 荻野陽子, 林信治, 矢崎奈美子, 有田尚代, 日原理恵
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Y県K市周辺に住む在宅で療養している重症児の主として母親7名を対象として個別の面接調査を行った. その結果以下の点について明らかとなった. 1)介護主体は7事例とも母親であり, 母親の加齢とともに健康状態が悪化していくこと, また祖母等の家庭内協力者の体力低下などから将来的な家庭内の介護力低下に対する不安が大きく, 公的, 私的に関わらず外部支援の充実が望まれる. 2)重症児への専門医療機関の存在, 支援に対する期待は大きいが, Y県には2ヵ所しかなく期待に応え切れていない. 今後は訪問指導等を含めての充実が望まれる. 3)情報の窓口を一本化し, ライフサイクルに応じてアクセスしやすい窓口を設けることが必要. また, 地域を越えて情報のネットワークを組織していく必要がある.
ISSN:0037-4113