COVID-19感染後に発症した思春期重症筋無力症の1男児例
「緒言」重症筋無力症 (Myasthenia gravis : MG) は自己抗体が神経筋接合部のシナプス後膜にある標的抗原に作用することで, 神経筋接合部の刺激伝達が障害され生じる自己免疫疾患である. 小児では眼筋型が多いとされ, 抗アセチルコリン受容体抗体 (抗AChR抗体) と神経筋接合部に存在する抗筋特異的チロシンキナーゼ (muscle-specific tyrosine kinase : MuSK) 抗体は陰性のことが多い. 日本神経学会が2022年に監修した重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドラインでは, 18歳以下発症のMGを小児期発症MGと定義されている....
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Veröffentlicht in: | 日本医科大学医学会雑誌 2024/08/26, Vol.20(3), pp.216-220 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」重症筋無力症 (Myasthenia gravis : MG) は自己抗体が神経筋接合部のシナプス後膜にある標的抗原に作用することで, 神経筋接合部の刺激伝達が障害され生じる自己免疫疾患である. 小児では眼筋型が多いとされ, 抗アセチルコリン受容体抗体 (抗AChR抗体) と神経筋接合部に存在する抗筋特異的チロシンキナーゼ (muscle-specific tyrosine kinase : MuSK) 抗体は陰性のことが多い. 日本神経学会が2022年に監修した重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドラインでは, 18歳以下発症のMGを小児期発症MGと定義されている. しかし小児期MGは5歳未満にピークがあり, 思春期発症例の報告は少ない. われわれは13歳男児でCOVID-19の感染後に眼筋型MGを発症し, 臨床症状の増悪と連動して抗AChR抗体価の変動を認めた症例を経験した. |
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ISSN: | 1349-8975 1880-2877 |
DOI: | 10.1272/manms.20.216 |