PETパラメトリックイメージングが診断の一助となった副腎のchronic expanding hematomaの1例
「緒言」Chronic expanding hematoma(CEH)は1カ月以上の経過で緩徐に増大する血腫と定義され, 全身のどの部位にも発生する. 外傷などの契機が不明の場合, 腫瘍との鑑別が問題になる. 今回副腎腫瘍が疑われ, 術後病理で特発性CEHと診断された症例において, PETパラメトリックイメージングを用いて評価した症例を経験した. パラメトリックイメージングがCEHの発症機序の解明や鑑別の一助となる可能性が示唆され, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:80歳代 女性 主訴:貧血, 左背部痛 既往歴:高血圧, 脂質異常症, 左肺部分切除術後(原疾患不明) 現病歴:...
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Veröffentlicht in: | 日本医科大学医学会雑誌 2023/08/31, Vol.19(3), pp.263-268 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」Chronic expanding hematoma(CEH)は1カ月以上の経過で緩徐に増大する血腫と定義され, 全身のどの部位にも発生する. 外傷などの契機が不明の場合, 腫瘍との鑑別が問題になる. 今回副腎腫瘍が疑われ, 術後病理で特発性CEHと診断された症例において, PETパラメトリックイメージングを用いて評価した症例を経験した. パラメトリックイメージングがCEHの発症機序の解明や鑑別の一助となる可能性が示唆され, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:80歳代 女性 主訴:貧血, 左背部痛 既往歴:高血圧, 脂質異常症, 左肺部分切除術後(原疾患不明) 現病歴:近医で貧血(Hb 8.8g/dL)の精査として施行された上部消化管内視鏡で胃後壁の壁外圧迫を疑う所見を認めた. 腹部超音波検査では, 左腎近傍に巨大腫瘤を認めたが, 由来臓器は不明であった. 当院消化器内科を受診し, 造影CTで左副腎腫瘍が疑われ, 泌尿器科に転科となった. |
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ISSN: | 1349-8975 1880-2877 |
DOI: | 10.1272/manms.19.263 |