エピジェネティックスと生命現象の制御

「1. エピジェネティックスとは」「1. 1 エピジェネティックスの歴史的背景」エピジェネティックス(Epigenetics)は'Epi'と'genetics'からなる造語で, 日本語では適切な表現はないが, 強いて言えば後遺伝と呼ばれ, 遺伝学が生命現象にどのように係っているかを解き明かす一つのアプローチである. 歴史的に遺伝学は, Darwin Cが, 1858年に種の起源を発表して以来, 様々な研究がなされてきた. その後, 分子生物学の発展により, 近年, 飛躍的に発達した. Waddingtonは1942年, 環境に適応するために最適な遺伝子制...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本医科大学医学会雑誌 2016/10/15, Vol.12(4), pp.118-126
1. Verfasser: 渡邊, 健一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「1. エピジェネティックスとは」「1. 1 エピジェネティックスの歴史的背景」エピジェネティックス(Epigenetics)は'Epi'と'genetics'からなる造語で, 日本語では適切な表現はないが, 強いて言えば後遺伝と呼ばれ, 遺伝学が生命現象にどのように係っているかを解き明かす一つのアプローチである. 歴史的に遺伝学は, Darwin Cが, 1858年に種の起源を発表して以来, 様々な研究がなされてきた. その後, 分子生物学の発展により, 近年, 飛躍的に発達した. Waddingtonは1942年, 環境に適応するために最適な遺伝子制御現象を報告した. 1953年, Watson JDおよびCrick FHがDNAの二重らせん構造を発表, 1962年, Lyon MがX染色体の不活性化を発見した. そして, 1987年, Holliday Rが発癌および老化におけるDNAのメチル化とエピジェネティックスの関連性を報告した.
ISSN:1349-8975
1880-2877
DOI:10.1272/manms.12.118