腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した卵巣癌術後孤立性脾転移の1例
「はじめに」腹腔内臓器の中で, 脾臓は悪性腫瘍の転移が少ない臓器である. また転移性脾腫瘍の多くは多発転移として認められ, 孤立性の転移はまれである. 今回, われわれは卵巣癌術後の孤立性脾転移に対し腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した1例を経験したので文献的考察を加えて報告する. 「症例」「症例」: 67歳, 女性. 「主訴」: なし「現病歴」: 2012年に卵巣癌に対し, 両側付属器切除, 大網部分切除を施行(漿液性腺癌, pT3cN0M0 Stage IIIc)し, 術後補助化学療法としてpaclitaxel/carboplatin療法を6コース施行した. 術後10カ月に腫瘍マーカーが上昇し(C...
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Veröffentlicht in: | 日本医科大学医学会雑誌 2015/02/15, Vol.11(1), pp.25-28 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」腹腔内臓器の中で, 脾臓は悪性腫瘍の転移が少ない臓器である. また転移性脾腫瘍の多くは多発転移として認められ, 孤立性の転移はまれである. 今回, われわれは卵巣癌術後の孤立性脾転移に対し腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した1例を経験したので文献的考察を加えて報告する. 「症例」「症例」: 67歳, 女性. 「主訴」: なし「現病歴」: 2012年に卵巣癌に対し, 両側付属器切除, 大網部分切除を施行(漿液性腺癌, pT3cN0M0 Stage IIIc)し, 術後補助化学療法としてpaclitaxel/carboplatin療法を6コース施行した. 術後10カ月に腫瘍マーカーが上昇し(CA125 57.6 U/mL), 化学療法をirinotecan/nedaplatinに変更し3コース施行した. 術後18カ月の腹部CT検査にて脾臓に径15 mmの造影効果の乏しい腫瘤影を認めた. 化学療法を継続したが, 術後23カ月の腹部CT検査にて増大傾向を認めたため孤立性脾転移の診断の下, 手術目的にて当科紹介となった. |
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ISSN: | 1349-8975 1880-2877 |
DOI: | 10.1272/manms.11.25 |